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□高尾くんと付き合ってるのがキセキたちにバレて修羅場に陥る黒子くんの話。
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やばい。
やばいです。
「黒子ぉぉお!!!ここを開けるのだよ!!」
ドンドンドン!
「黒ちーん、あんなやつと一緒になるとか嘘でしょー?早く俺とお菓子食べよー?」
ドンドンドン!!
「テツゥゥゥウ!!!!早くここ開けろ!!お前のケツを掘れるのは俺だけだ!!」
ドンドンドン!!!
「黒子っちぃ………嘘っすよね……?だって、黒子っちは俺のものだもんね?あんなパッとでの奴なんかに取られてたまるか……!ここ開けて黒子っち!!!」
ドンドンドン!!!!
「テツヤ?わかってるよね?僕はこれ以上ないくらい怒ってるんだ。僕はテツヤを少し羽休めさせてあげようと思って放っておいてあげただけだ。暫くしたら僕が迎えに行くことはもう決定事項だった。なのにこんなどこの馬の骨とも知れない奴と付き合っているだと?はっ、笑えないにも程がある。早く戻れ、今なら少しひどくするだけで許してやるから」
ドンドンドン!!!!!
いやいやいやいや。
こんなの今でたら無事で済むわけないじゃないですか!

ーーー事の発端はそう、僕が、和くんーーもとい、彼氏の高尾和成くんに送るメールを、緑間くんに送ってしまったことが始まりだった。

メールの内容は、決して誤魔化せるような内容じゃなかった。
『To:和くん
Sub:T=〃レヽすきτ〃す
和<ω、今日はぁりヵゞ`⊂ぅこ〃±〃レヽまUT=(〃ノωノ)
`⊂τも楽UヵゝッT=τ〃す…(*´Д`*)
愛Uτます(^з^)-☆』
(訳:和くん、今日はありがとうございました(〃ノωノ)
とても楽しかったです…(*´Д`*)
愛してます(^з^)-☆)

こんなメールだった。
バレないはずがない。
だが、一つだけ気がかりなのは、なぜギャル語を緑間くんが読めたか、だ。
「早く出てこぉおおおぉおぉおぉぉおい!!!!!!」
いや、この際そんなことどうでもいい。
「ど、どうしましょう……」
だめだ、もうなんか泣きそう。
『ピリリリリリリリリリ……』
「え」
そんな時、僕の携帯が音をたてた。
「和、くん…?」
電話の相手は和くんだった。
「テッちゃん!?無事!?」
「え、は、はい。一応」
「良かったぁぁあ〜!!!」
「…和くん、もしかして今走ってます?」
電話越しにはぁはぁという和くんの息が聞こえる。
「当たり前だろ!」
「え?」
「大事な恋人が危ない目にあったんだから!!」
「か、ずくん………」
なんだこの彼氏。
まじHSやなふざけんな。
かっこいいじゃないかこんちくしょう。
僕の頭のなかに爆弾を落としていった和くんは、その後更に爆弾を投下してきた。
「テツヤのことは俺が守ってやっから。」
「か、和成くん……っ…!!」
ここで名前呼びとかずるい。
かっこいいなこんちくしょう!!
「そっから動くなよー!!」
ぴっ。
そこで連絡は切れた。

そんな甘ったるい電話にほわほわしていた僕は、玄関から、ガチャッ、と音がしたことに気が付かなかったのだった。





















キセキたちが黒子の部屋に入ってくるまで、後10秒ーーー…。
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