□先の未来
1ページ/1ページ











「・・・・・・ニャンコ先生・・・」


「・・・ぷー、ぷー・・・」



先生、俺もいつかは・・・妖が見えなくなるのかな・・・?

先生の声が、姿が・・・分からなくなるのかな・・・。




ねぇ、先生・・・


俺はそんなのやだよ・・・ーーーー。


妖なんか嫌いだった、でも先生に出会えて、友人帳を譲り受けて俺は変わったんだよ。

先生が居ないと・・・俺はダメなんだ、もう寂しいのはイヤなんだ・・・。





ニャンコ先生・・・。

俺、ニャンコ先生が好きだよ・・・。

傍に居てくれないと不安になる、先生が居なくなると俺はどうなるんだ?
そりゃ、先生と俺の寿命の違いは計り知れないけど・・・。



分からない・・・俺の生活には先生も居るんだよ。



それがぽっきりと・・・なくなるのが・・・、



怖いーーーーーー・・・。





「・・・先、生・・・・・・、」


「・・・・・・、」




ニャンコ先生、怖いよ・・・


俺・・・、





「・・・阿呆」


「!」


「心を喰われるな」


「・・・・・・先生、ニャンコ先、生・・・」



無理だよ・・・先生・・・。

先生が思ってるより、俺はそんなに強くないんだよ・・・。




「・・・ニャンコ先生、先生はずっと・・・」

「・・・・・・、」


「・・・・・・・・・、」


「・・・・・・・・・、」


「・・・ずっと、ずっと俺の傍に居てくれるよね・・・?」


「夏目・・・、」


「・・・ニャンコ先生、」



俺はもう、一人じゃない・・・



そうでしょう・・・?





「・・・お前がイヤだと言っても、ずっと傍に居てやる・・・」




俺には先生がいる。


例え、先生の声が姿が・・・見えなくても傍に居てくれる。


ニャンコ先生がいれば何も怖くない。





「・・・言わないよ、先生」





end

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ