BOOK
□可愛い
2ページ/2ページ
「は!?」
驚いたように俺を見る薮
そんな薮を無視して俺は薮の唇を塞いだ
「…んっ」
唇を離すと薮は顔を真っ赤にして俯いた
そんな薮を見て少しいじめたくなった
だから薮に言う
「お前からしろよ」
「え…」
「え…じゃなくて、ほら!」
俺は目を閉じた
薮は俺の頭に手を添えて唇を重ねてきた
…ちょっと待て
長くねーか?
そう思った矢先
「いのちゃーん!!やぶひかがちゅーしてるよー!!」
「えっ、ほんと!?」
大ちゃんといのちゃんの騒がしい声が聞こえてぱっと離れた
「あれ?」
「なんだー、もう終わったんだー」
2人の残念そうな声
俺は溜め息をついて薮を見た
薮は唇を押さえて寝っ転がっていた
…可愛い
可愛い薮を今夜、どうしようかなって考える八乙女光でした!
end