僕は運命に抗う(エース寄りのクラサメ落ち)
□魔導院解放作戦
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――――朱雀門前
エースの耳に付けたCOMMから、聞き覚えの無い男の声が響いた。
「0組、聞こえるか。私が指揮隊長のクラサメだ。」
「あぁ、聞こえている。」
「COMMは無事、諸君らの手に渡ったようだな。......名を失いし兵士に感謝をしよう。」
クラサメの話では、現在朱雀には二か所、クリスタルジャマ―が設置されているという。
まずは飛空艇発着所へ向かい、白虎旗艦内の一つ目のジャマ―を破壊しなければならない。
「朱雀の命運は、諸君らにかかっている。――――クリスタルの加護あれ。」
突如エレベーター広場に現れた朱き魔物は、兵士らのファントマを吸い、消えた。
「何だったんだ?」
「今の僕たちには関係無いことだ。先を急ごう。」
例の兵士の死から、ゼロの機嫌が悪かった。
敵を倒す時も、武器の氷剣を使って相手を切り刻んでゆく。
――――そこに、一切の情は無かった。
いつもとのギャップに戸惑いつつも、エースたちは先を急ぐ。
僕たちが、朱雀を救うのだ。