夢小説
□二次試験
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扉の中から大きな呻き声ともとれる音が外まで漏れている。
「なにするんだろ」
瑠奈が1人で立っているとキルアが後ろから声をかけてきた。
「いつからいたの?」
キルアが瑠奈の顔をみる。
「ゴンたちより先にゴールしてたよ」
瑠奈はへらっと笑う。
「ふーん?お前いきなり消えたから死んだのかと思ったぜー」
キルアが笑いながら瑠奈を叩く。
「あたしが死ぬわけないでしょー」
「そりゃそうだ」
キルアは納得といった表情で頭を掻く。
「それよりまだなのかな」
「12時かららしいぜー」
キルアが退屈と言わんばかりに木の陰へ腰をおろす。
「ふーん、ねぇ、キルアはゴンと友達なの?」
「は?!そんなんじゃねーよ!ただ一緒にいて飽きないから一緒にいるだけだよ!」
キルアは照れ隠しなのかあたふたしながら説明をする。
「ふーん?まあ友達なんて作ったらイルミもミルキも黙ってないだろうねぇ、ゼノさんとシルバさんは分かってくれるだろうけど」
「やめろよなー!」
「そういえばキルアよくキキョウさん許してくれたね、ハンター試験受験するの」
瑠奈がキルアを見る。
「あー…、実は俺、おふくろとミルキと喧嘩してムカついて刺して家御出てきたんだよね」
てへっとキルアが舌をだして説明したが瑠奈の時が止まった。
「…今なんて?」
瑠奈はもう一度キルアに聞く。
「だーかーら、おふくろとミルキ刺して家御出てきたんだっつーの」
「き、き、キキョウさんのどこを刺したの!!?」
瑠奈はキルアの肩をがしっと掴んでキルアを揺さ振る。
「落ち着け!顔だよ顔!!」
キルアは瑠奈を振り払い逃げようとした。
「どあほー!あんな綺麗で滅多にお目にかかれない代物の顔に傷をつけた?!己は馬鹿だ!あんな美しい顔を刺すなんて!ばかばかばかばかばかばか!私の癒しを返せー!」
瑠奈はキルアをぶん殴る。
「いってー!悪かったって!でもおふくろ生きてるから大丈夫だって!だから落ち着け!」
キルアは瑠奈から逃げるようにゴンの後ろに隠れる。
「うわ!」
ゴンも突然のことで驚いてキルアを避ける。
「ゴン!逃げんな!俺の楯になれ!」
キルアはゴンを捕まえ楯にした。
「キルア卑怯!」
瑠奈がぶーぶー言っていると急にみんなが静かになった。
「どうやら始まるみてーだな」
レオリオが言う。
「次の試験は一体…」
クラピカが考え込む。
すると大きな扉が開いた。
中には小柄で美人な女性と大柄で大きなお腹の音の男性がいた。
「私は美食ハンターのメンチ、こっちはブハラ、とゆうわけで二次試験の試験内容は、料理よ!!」
メンチが叫ぶ。
「料理…か」
瑠奈が溜め息をついた。
「拍子抜けだぜ」
キルアも溜め息をついた。
「まずは俺の課題、俺の課題は…豚の丸焼き!この湿原に生息してる豚ならどんな豚でもOK、それじゃあスタート!!!」
受験生たちは一斉に走りだした。