夢想曲1
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ピンクのドアの部屋から水色のドアの部屋に戻った。
部屋に入ると私たち以外のチームはみんな帰ってきていて、新しい人も増えていた。
仲間が増えた、といえば安心できるけどこの状況で喜んでいいのか複雑にしか思えない。
降旗くん含め4人。これからも散策をする度に増えていくのだろうか。
敵が増えるよりは全然いいけど、ココにいる知り合いにとっては嬉しくないだろう。
私だって知らない人が殆どだけど、これ以上自分の知り合いも巻き込まれてほしくないから。
そんなことを考えていると手首の痣を見たのか森山さんが騒ぎ出す。空気ぶち壊しだな。
「!!?な…双葉ちゃんの白くて綺麗な肌に痣がぁぁああ!!!」
「あ、これは…」
「お前らなに双葉ちゃんに怪我させてんだよ!?」
「ちょっと宮地…オレお前に雨倉のこと任せたのに怪我させるってどーいうこと?」
「ちょっ一旦落ち着いてください!!!ちゃんと話しますからっ!!」
春日先輩は主将が抑えてるからいいとして、宮地さんに掴みかかろうとする森山さんの腕を掴んで抑えた。
うわあああ宮地さん超睨んできてるうううううううううごめんなさいちゃんと説明します誤解招いてすみません!!!!
心の中で謝罪しながら宮地さんからの睨みに堪えていると何故か森山さんが女の子がオレの腕を…!と言ったので離す。
私でときめいちゃダメですよ森山さん…あっちに超絶可愛い美少女がいるじゃないですか
とりあえず降旗くんのことを話そうと思いみんなの方を見ると赤司くんが……
いや、赤司様が目をカッとさせて私を見ていたので思わず肩を揺らす。
エッ怖!!!赤司くんこっわ!!!怖すぎて様付けしちゃったけど違和感ないからなんか余計に怖くなった!!
まず自己紹介しよう!?と言うも視線が痛い。誰かの影に隠れようそうしよう…
「何処に行くんだ雨倉」
「はぇっ!?え、いや、と、ちょっと…」
「最初に言っただろう。床に座らせるようなことをしないと」
「そ、そうですね……(あれ敬語使ってるなんでだろう)」
「ココに座れ」
「ファッ!!!?」
赤司くんが目をカッとさせて何処に行くのかと尋ねられたらいつの間にか敬語使ってた。
しかも私に自身の隣に座るように言ったのに対して変な声が出た。
いやいやいや隣って…隣ってアンタ!!!!散策に行く前に端っこに座ってたのにいきなり隣って!!!
…これでソファに座らなかったら本気で視線に堪えられないから既にソファに座ってる女の子寄りに座った。
そして私たちの自己紹介をしてから4人に自己紹介をしてもらった。
「えっと、誠凛1年の降旗光樹です…」
「同じく誠凛2年の伊月俊だ」
「桐皇1年の桃井さつきです!で、こっちが大ちゃん…青峰大輝!」
「女の子!女の子増えて嬉しいけど素直に喜べない!」
けど華だーっと言って先輩たちとは違って優しく抱きつく。普段こんなスキンシップしないけど嬉しかったんだ。
女の子に危険な目にあってほしくないけど女子一人と言うのは少し心細かった。うーん複雑。
森山さんがここが天国か。とか言い出したのに対して宮地さんがシレッとした顔で殴った。うわ痛そう…
桃井ちゃんから離れて宜しくね、と言い少し話していると青峰くんがジーッと私を見ていたかと思うと徐に口を開いた。
「お前……おっぱいねーな」
「ほ?」
「「「ブフッ!!?」」」
おっぱいとな?
何故おっぱい…と思った直後、青峰くんの腹に何かが凄い速さで飛んできて青峰くんが吹っ飛んだ。
……吹っ飛ぶ?…………えええ…いきなり飛ぶ!!?
少し状況整理が出来ずにいると桃井ちゃんが焦って謝ってきた。
「ごめんね双葉ちゃん!!このガングロスケベが!気にしないでねっ」
「え?いやそれより今吹っ飛んで…」
「救いようのないただの馬鹿だから無視してね!」
「桃井ちゃん意外と口悪いね?胸ならあなたの方がデカイでしょうに」
「…双葉ちゃん胸にコンプレックス感じてない、の?」
「うん別に。そっか…青峰くんはさしずめ小学校低学年のエロガキ大将だと思えばいいんだね」
「双葉ちゃんも意外と口悪いね?」
私はこんなもんだよと言うと桃井ちゃんも焦った表情から天使のように笑った。
うっわ美少女。青峰くんこんな美少女が幼馴染とかくっそ羨ましいなおい。
あぁでもアレか。ナンパとかそういうのから守ってるんだろうなぁ…まぁ守るよね常識的に。
…そろそろツッコミ入れていいかな?
黒子くんなんでそんなポーズ決めてるの?さっきの黒子くんが決めたの?何を決めたの?