番外編

□いじってたら
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誠凛のみんなと話している途中にあるものを見つけた。


これは…黒子くんが青峰くんにイグナイトした目覚まし時計じゃないか!

その時計を拾い上げて本当に動いてないんだなーと思いながらぐるーっと針を回す。


すると、突然ボンッという音がした。


うげふ、この煙クリームっぽい。何でだよ私人間やめてねーよ。

誠凛のみんなも咳をしながらも私のことを心配して名前を呼んでくれているので声がする方へ歩く。

……あのぅ、ある程度服がぶかぶかで歩幅が小さく感じるんですが…。


そして煙から咳をしながら出た時にはみんな私を見て固まっていた。



「「…き」」

「き?」

「「…っきゃああああ!!可愛いーっ!!!」」

「ぬえ!?」



桃井ちゃんとリコさんがそう言って私を抱え上げた。

……………ちょっと待って抱えあげたぁぁああああ!!?


え、なにこれ視界高いってか…うわっ手ぇちっさ!!!!

一度に色んな焦りが出てきたのでどうしたらいいのか更に分からなくなった。

というかそれ以前に抱きしめられて息をするのが苦しいんですが。


そう思っていると、またひょいっと抱えあげられて息苦しさから開放された。



「……みゃーじさん?」

「呂律回んねぇのかよ…」

「高尾がいなくてよかったですね」

「たあお?あれ?」

「たかお、な」

「たかおくん」

「おう。…んでお前何かしてこうなったんだろ」

「あ、ちょっと待って宮地。連絡はできねーけど録音ならできっから〜」

「なんのりゅんびです?」

「あぁっ逃した!」

「ふふっ甘いですねリコさん!私はもう録音済みです!!」



あっやばいこんなに話したくないって思うの初めてだわ。

思わず遠い目をしてそんなことを思う。しかし宮地さん抱え方上手いね…子供好きなのかな。ギャップぅー


てかなんで録音準備してるんですかみんなロリコンかなんかですかこのやろー。


原さんもソワァ…ってしてるけど花宮さんが呆れてるからソワソワしてるだけだ。

誠凛のみんなは元からフレンドリーだったからか正邦と一緒に一線前にいる。実は赤司くんも紛れてる。



「んと、くろこくんがあおみえくんにイウナイトしたとけーのはりまあしてたらこうなった…」

「青峰くん、今から君は青見栄くんです。分かりましたね」

「もはや別人だろーが」

「じゃあ黒子くんもイグナイトをイウナイトに改名しなきゃね」

「もちろんです」

「宮地、オレにも天使を抱っこさせてくれ」

「誰がロリコン変態野郎に雨倉をやるか轢くぞ」

「お前だってずっと抱えてんだろ!?ロリコンはそっちだ、ぐぅッッ!!?」

「オレも抱えたい」

「あー無理無理。何かお前らに預けたら不安しかねーわ」

「そう言ってちゃっかり頭撫でてんのはテメーだろうがッッ!!!」



森山さんキレた。福井さんも宮地さんにロリコンwwwって草生やしてるし…。

誠凛さん?さっき話し終えてから正邦と同じように無言で撮影会ですよ。こわいわ。


…赤司くんはって?優雅な微笑みしながら誠凛と正邦に写真とビデオと録音を貰うために買収してる。

他の人たちがどうしてるのかとかまったく分かんないけど分からなくてもいいかなと思ってる。


それにしても森山さんと福井さんどんだけ抱っこしたいのよ。

どんだけ子供好きなのよこの3年組は…と軽く呆れていると次第に喧嘩っぽくなってきた。

ちょっとうるさいんですけど。ぶっちゃけ主将に抱っこされたいけど●RECしてるから無理だし。なんなんだよもう!!!!


けどどうせならサービスしましょうかね。みんなも化け物ばっか見てて癒し欲しいだろうし。

ふっふっふ。今の私はモテ期=調子に乗っても問題なし!!やってやんよ!



「もりやましゃ、…もりやまさんとふくいさん」

「何かな天使?もりやましゃんだよ」

「みゃーじさんも」

「「あ?」」

「けんかしちゃ、めっ!」



しーん…と静まった。

あ、あれ?間違った?なんでみんな動き止るの?ねぇ、ちょっと!?


一人で焦っていると最初に復活したであろうリコさんが顔を覆って叫んだ。



「…っ!!あざとい!!!!!!可愛すぎぃぃいぃぃぃぃいいいぃぃぃっ!!!!」

「やだもぉぉぉおおっ双葉ちゃんなんでそんな天使なのー!?」

「双葉ちゃんもう一回言って」

「やっ」

「うし、ナイス森山。しばらくこれで癒されるわ〜」

「みゃーじさん!!!」

「おーおー、あいつら怖ぇな。行ったら死ぬぞ」

「うい」

「さり気無く自分から離れるな発言しましたね…」

「心の底から今ここに高尾が居なくてよかったと思うのだよ」



再び撮影会が始まったのでくるりと向きを変えて宮地さんの首に手を回して抱きつく。

実はというと宮地さんね……抱っこの仕方すっげぇ上手いの。なにこの安定感。


ぽんぽん、と背中を撫でてくれた宮地さんに私の中の高感度はぎゅーんっと急上昇。


降旗くんとか黄瀬くんとか桜井くんは妹にほしいねーって話してるのが見えてそれに癒された。

なんだあの3人可愛すぎか。黄瀬くんかっこいいと思うけど可愛いときは可愛いのね。あざといのはお前だ。


しかしながら周りの音うるさいな。とりあえず戻ったら津川に八つ当たりさせてもらう。
 
 
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