Who is she?

□閑話休題
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「…会えて嬉しいんだろ。もらっときな」
「…うんっ」


直くんありがとー!
って笑顔でまた抱きついて、喜びを全身で表現する彼女に笛吹はまた顔を真っ赤にして照れている。



「三人はお仕事何時に終わるの?長くかかる?」
「そうだな…少なくとも三時間は…」


と俺が多めに見積もって言ったがそれに被せるように笛吹が口を挟んだ。


「一時間だッ!!私にかかれば事後処理などすぐに終わる。終わるまで望愛は下のカフェでジュースでも飲んでいるがいい!!」
「…ッうん!!ありがとう!!」


ぎゅうぅぅぅっと笛吹の体を抱きしめて部屋を出てていく。



「…甘いな」
「はい、甘いですね」
「うるさいぞ貴様らッ!!別に私が事後処理を急ぐのは望愛とゆっくり話がしたいからではないわ!!!!さっさと報告書をまとめてこいッ!!」


と笛吹の怒鳴り声でしょうがなく外へ出ると、を慌ててエレベーターのあるホールに向かう彼女の後ろ姿が見えた。

…こりゃ聞いてたな。

彼女はエレベーターの前で扉が開くのをそわそわして待っていた。



「……望愛…家、のことなんだけど」
「んー?」
「…引き払う予定だろ?だったら俺んとこにこないか」


エレベーターに一緒に乗って沈黙する彼女に言った。


「……考えといて」
「あ、うん…」


なんで、知ってたんだろう。誰にも言ってなかったのに、そんな顔でエレベーターを降りる彼女を見送る。


石垣の待つ一課に戻ると、報告書に落書きしていたのでデスクに置いてあるフィギュアを床に投げつけて踏み潰した。

望愛を余り待たせたくないのでいつもより気合を入れて報告書に取り掛かる。







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