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□5話
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「堂上くん…あの、本っっっっっっっ当にごめん…」
「気にするな。それより、もう大丈夫だな。戻るぞ。」

私が本気で謝れば、堂上くんは微笑んだ。
その微笑みが凄く、凄くかっこよかった。

揺るぎない信念。
きっと堂上くんも持ってる。
隣を歩いているはずなのに。
堂上くんの大きな背中が見える。
同じ階級にいるはずなのにいつの間にか私は、堂上くんと小牧くんの後ろにいる。

それじゃダメだ。
もう、1人で歩かなきゃ。
大丈夫。大丈夫。































「どーいうことですか…。これ…。なんで教育委員会が図書館の味方するんですか!?教育委員会ってこの前の検閲で良化の奴らと組んで…」
「郁ちゃんっ」

私が急いで郁ちゃんの口を塞ぐ。
だって、私が郁ちゃんの口を塞がなきゃ堂上くんが郁ちゃんの口を塞いでたと思うから。

「アホぅ、証拠もないこと大声で口走るな」

郁ちゃんの口から手を放す。

「行こう、郁ちゃん。」
「はい…。」

少し落ち込んでしまった郁ちゃんの手を引っ張り射撃訓練場へ行く。

郁ちゃんは銃を構え集中した。

パンパンパンッ

と思ったらむやみに撃ち始めた。

「むやみに撃つなド下手クソ!!」

さすがにこれはフォローのしようがない。

「もっとよく的を見る!」
「は、はい」
「姿勢を正せ、顎を引け!」
「はい!」
「お前はただでさえヘタクソなんだから、弾は大事に使え!」

2人のやり取りに薄く微笑む。
仲良くなったよなぁ…。
堂上くんは素直じゃないし。
郁ちゃんはつっかかるし。
見ててすごくハラハラするけど、すごく面白かった。
見てて飽きなかった。

正直、堂上くんが誰かに微笑むとこなんて見たくないけど、こんな楽しいのがみれるならいいかななんて思いはじめた。



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ここから原作沿いでいかせていただきます。

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