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□1話
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午後、私は小走りで柔道の道場に向っていた。


「ひゃー、急げ急げっ」

道場に近づく度、段々と聞こえる声も大きくなる。
ひょこっと道場を見ると真ん中に人だかりが出来ていた。
何だと思い近くにいた笑い転げてる小牧くんの袖をちょいちょいと掴む。

「あっはははは…ん?」
「ねぇねぇ小牧くん。」
「あぁ、神崎。どうしたの?」
「何かやってるの?」
「堂上と笠原さんが…あははっ」

ダメだ。
笑っている小牧くんに聞いても何も分かんない。
でも、堂上くんと郁ちゃんが何かをやってるらしい。
気になる…。

人を掻き分けた先にいたのは【腕ひしぎ】をしている堂上とされている郁ちゃん。

「…ちょっと!堂上くん!!」

私の叫び声に気付いた堂上くんは腕ひしぎをやめこっちへ歩いてくる。

「どうした?しぃ。」
「もう!どうしたじゃないよっ何やってるの!」
「何って、柔道だ。」
「そうじゃないよっ何で郁ちゃんに腕ひしぎなんてしてるのっ」
「何でって…」

そこまで言って、私がなぜ怒ってるのか分かったらしい堂上くんは少ししゅんとした。

「すまん…」
「もぉ。郁ちゃんは女の子なんだよ?」
「えっ、私の事だったんですか!?」
「え?うん。」

郁ちゃんは私が何に怒っているのか分からなかったらしい。

「あはははっ、堂上って本当に神崎には弱いよね。」
「うるさい、殴るぞ。」

そこで午後の訓練(?)の終了の鐘が鳴った。




―――――――――――――――――――――

本当に午後の訓練終了の鐘が鳴るかは分かりませんっ
ただ区切りが欲しくて…。
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