main LibraryWars

□2話
2ページ/4ページ

本日の実地訓練は前半は図書館の見回り。
後半は市街哨戒です。
今日の私のバディは郁ちゃんです。
ですが、女性同士じゃ危険なので今回は玄田竜助三等図書監も一緒です。

本当は、堂上くんに今日は休めと言われていましたが、郁ちゃんとバディなので休めませんっ!

と、そんなこんなで前半は無事終了。
これから後半戦に入りますっ!

「検閲部隊は隊員を乗せる車輌に没収物運搬用の車輌を連れている。」
「ん〜と?」
「つまり、二台以上で隊組んでるバンに注意って訳なの。窓に偏光フィルター貼ってたらまず間違いないよ。」
「あれは違うんですか?」

そう言って郁ちゃんが指さしたのはいかにもな車二台。

「おー、あれだあれだ。お前目が効くな!」

玄田隊長、郁ちゃんが死んでます。
玄田隊長は無線で郁ちゃんが見つけた車の事を知らせる。

「哨戒より本部、近隣路上に良化特務機関の車隊を発見。本日の襲撃確率は低いが警戒レベルは1上げられたし、どうぞ」
<本部より哨戒、了解しました、どうぞ>

私がボーとしてたら郁ちゃんに声をかけられた。

「あの、神崎教官」
「ん〜?なぁに?」
「襲撃確率が低いというのはなぜですか?」
「あぁ、停車位置が図書館に近すぎるの。図書館側哨戒は当然想定済みのはずなのにあれじゃああの人達の手口である不意打ちが成立しない。つまり今日の目標は図書館じゃないってこと。」
「…じゃあアレの目的は…」
「市政センター近くに大型書店が出来たよね。多分、そこだよ。」
「じゃあその書店に行かなきゃっ」

郁ちゃん、今私分かってるよ。
郁ちゃんがやろうとしていること分かる。
でも…。


「ダメだよ。私達は正義の味方じゃないの。民間書店は非武装緩衝地帯なの。乗り込んでまで検閲の妨害は出来ない。」

郁ちゃんの顔が絶望で歪んでいるように見えるのは、私だけ?
郁ちゃんがこんな顔しているのに喋り続ける私は残酷?

「図書隊の権限は図書館を守るためのもの。適用範囲をむやみに拡大してみてごらん。抗争の被害が市民及んだらどうするの?」
「でも、見計らい図書の権限があります!」

そう叫んだ郁ちゃんはあの書店の方へ走って行ってしまった。

「あ、郁ちゃん!!」
「神崎!どうした!?」

そこで郁ちゃんの怒鳴り声に駆け付けた玄田隊長が来た。

「玄田隊長!郁ちゃんが!私、追いかけます!!」
「おい、神崎…!!」

郁ちゃんの後を追って私も走った。

―――――――――――――――――――――
玄田隊長の言葉を沢山とってしまった…。
玄田隊長のファンの方、すみません<(_ _)>
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ