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□温泉
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篤の爆弾発言から数分後。

爆弾を落とした本人は

「俺に勝とうなんざ百年早い。」

卓球に燃えてます。

ちょ、ちょっとどうしよう…。
一緒にお風呂って…。
しかも、ここ混浴あるの?

どうしよう…。
一緒に入りたい。
入りたいけど……

恥ずかしいよ!!!!


私がこんなにも頭を悩ませているのに私の頭を悩ませている本人は

「お前が弱いんじゃない。相手が悪かっただけだ。」

卓球に心を奪われてます。

はぁぁぁ。
もうやめよう。
うん、考えるのは終わりにしよう。

という事で卓球を見学することに。
したのはいいんだけど、篤と郁ちゃんはもう終わっていたので小牧くんのを見る事に。
本当は篤のが見たかったんだけどなぁ…。
しょうがないか。

小牧くんはさっき麻子ちゃんが話しかけていた二人と戦ってストレート勝ちしてた。

その後小牧くんは売店に行ってしまった。
毬江ちゃんへのお土産を買うんだとおもう。

郁ちゃんと麻子ちゃんの所に行こうとしたら、篤に腕をつかまれた。

「風呂、行くぞ。」

抵抗なんて出来なくでされるがままに連れてかれてしまった。














私が引っ張られながら来たのは

男湯


「ちょっ、篤!ここ男湯!」
「あぁ、知ってる。」

篤は私を引っ張りながら躊躇することなく入って行く。

「大丈夫。中は誰もいない。誰かが入ってくることもない。いるのは俺と椎香だけだ。」

その言葉は私をお風呂に入れる為のものだと知っているけど、そう言った時の篤の顔があまりにも柔らかくてついつい「うん」と言ってしまった。





















「んっ、あつ、し」

お風呂に入ってすぐ、篤からのキスの嵐。

「んっ」

そっと触れるものから、だんだんと深くなっていく。
息が持たなくて篤の胸板をトントン叩く。
そうしたら篤はキスを止め、私を見つめる。

「椎香。」

少し掠れている声は一段と色っぽい。

篤の顔がだんだん近づいてくる。
またキスかと思ったら違った。
篤は私の肩をチュッと強めに吸う。

「椎香も。」
「えっ」
「椎香も付けろ。」

命令口調だけど優しい声。

今度は私が篤の肩をチュッと強く吸う。
私と、篤の肩に咲く、お揃いの赤い花。

またキスをしようと引き寄せられるような顔を近づける。

だが、遠くからこちらに向かって走って来る音が微かに聞こえた。

「篤、誰かくるよ…」
「来ねぇよ…」

そう言ってまた唇を寄せ合う。

が、ガラガラっと開けられた扉にその行為は強制的に止められた。

「きゃっ」

私は吃驚して悲鳴を上げる。

「教官そいつ、銀行強盗!捕まえて!!」

郁ちゃんの声が聞こえたと思ったらグイッと篤に腰を引き寄せられる。
と、同時に篤が銀行強盗に向って右腕を差し出す。
見事に銀行強盗はその腕に当たり倒れた。

「さっすが―――」

と言いながら石ですべった郁ちゃんが私の方に飛んでくる。
逃げようとした。

バッシャ―――――ン!!!


時、既に遅し。

郁ちゃんに押し倒され、私はお風呂に後ろからダイブした。

「椎香っすまん。笠原がそう来るとは…」
「椎香教官、良い身体してますね」
「人の彼女に何言ってんだアホウ。」

その後、私達はお風呂から出た。
私と篤は服を着て警察が来るまで犯人を見張っていた。

数分後扉が開いた。
ガラガラっと開けられた扉を開けたのは警察ではなく、小牧くんだった。
何故かは分からないけど、凄く怒っていた。

その後犯人たちは、怒っている篤と小牧くんに警察が来るまで絞められていた。






























―おまけ―
「ねー、柴崎。なんで教官達怒ってたの?」
「小牧教官は毬江ちゃんへのお土産を壊されて怒って、堂上教官は椎香教官はとのイチャイチャタイムを邪魔されたからですって。」
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