※これは、独自で作成した小説なので、アニメなどには一切関係ありません。





2100年4月



今日、坂下 空牙(さかした くうが)は、薫ヵ咲高等学校(かおるがさきこうとうがっこう)に入学した。

「今日からここが俺の学校か…。」

ふぅと一息ついた後、空牙は1-Aの教室へ向かった。

…ガヤガヤ…ガヤ……

空牙は入学と一緒に引越して来たため、友達が一人も居なかった。

(皆もうグループが出来ちゃってる…。これから1年間大丈夫だろうか。)

ガラガラッ
担任だと思われる先生が教室に入ってきた。

「今日から担任を務める小野寺 咲夢(おのでら さくむ)です。これから1年間ヨロシク!」
咲夢は、他に敵無しという位綺麗だった。

咲夢は元気良く自己紹介をし、生徒達に気さくに話し掛けていった。

そのうちHRが終わり、1時間目の授業が始まった。
そして、学校生活1日目が無事に終わった。

(あぁ、やっと終わった……。帰ろ。)

ガタッ

席を立ち帰ろうとすると、誰かに腕を掴まれた。
何かと思い振り向くとそこには、話したことは無いが同じアパートに住んでいる琴無 亜梨澄(ことなし ありす)が居た。

「…帰ろ。一緒に。」

突然の事でびっくりしたが、断る理由も無いので一緒に帰ることにした。


「…………。」
「…………。」
(誘ってきたのに何で何も話さないんだ。)

「…なぁ。何か話さないか?」
「あ、あの、こっこれから一緒に帰りませんか…?」
「良いけど…。」
「実は1人暮らしで寂しくて。」

空牙も同じ状況だった。

それ以来空牙と亜梨澄は一緒に登下校を共にしていた。




2100年6月


空牙と亜梨澄は家で一緒に遊ぶ位、仲良くなっていた。

今日は、空牙の家で話をしていた。

「ねぇねぇ。明日から部活作らない?」
「部活?何の?」
「心理学部よ!」
「何だよ、その部活。」
「事件を解決したり、人の悩みを聞いたりするの。」
「嫌だよ。ダリィ。」
「強制参加だから。」
「勝手に言ってろ。」
次の日亜梨澄は本当に心理学部を設立させた。

「マジか……。」
「これからはいろんな悩みを解決していくんだから!」

こうして薫ヵ咲高等学校に心理学部ができたのだった。
2100年8月~心理学部設立2ヶ月後~


「あっつ~。何なんだよ、この暑さ。」
「空牙ちゃんと掃除してよ!」

この日空牙と亜梨澄は夏の日差しで陽炎が立つ中、部室を掃除していた。
顧問の咲夢の指示によって。

「亜梨澄、お前よくそんなに熱心に掃除出来るな。」
「だって、これは私達の部室なんだから綺麗にしたいで、あっ……。」

ガラガラ…ガッシャン……………………

「お前な、熱心に掃除するのは止めないが怪我だけはすん…な......。」

ドクン…

亜梨澄は金具で手首を擦り、傷口から血が出ていた。

ドクン…ドクン……

空牙の鼓動が激しく鳴り出した。
亜梨澄後を見た途端…

(亜梨澄の血が欲しい)

そう思った時空牙は亜梨澄の手首に噛み付いていた。

ブツッ……ズルッジュル………

「痛っ。空牙!?……ハァハァ…止め..どうしたの?……痛い!放して!」

ドンッ………

亜梨澄は空牙を見て驚いた。
空牙の口から2本の牙が顔を覗かせていた。

「ハァ……ハァ…ハァ。」
「ハァハァ………。」

ハッ
空牙は我に返った。
そして亜梨澄の怯えきった顔を見て全てを理解した。

(自分はやってしまった。)

そして秘密を亜梨澄に知られてしまった。
彼が隠していた本性を。
ヴァンパイアだという本性を。

[TOPへ]
[カスタマイズ]




©フォレストページ