◆ユリスマ本棚 1

□GAME(★2)
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「ユ〜リっ☆」
 スマイルが、いつになく楽しそうに、なにかを抱えてユーリの許へやってきた。
「どうした?スマイル」
 詞を書いていたのか、ユーリはペンを置いて、スマイルを見た。

 広い広いリビングルーム。
 そのソファーで、のんびりと、自由に、詞を書いていたユーリは、愛しい者の呼びかけに、少しの笑顔をこぼした。

 スマイルのその手に抱えられていたもの。
「タイマーからハロウィンにもらったんだ〜」
 じゃん!…とばかりに、ユーリの目の前に出して見せた。

 棒状のプレッツェルに、チョコレートをかけた、日本では定番の“あの”お菓子…。
 『限定』と日本語で書かれているそれは、通常のものより、大きい。

「タイマーに…?」
「うん」

 スマイルは、なおも楽しそうに、ニコニコとしている。

「今日はコレの日なんだってサ。…あのね、ユーリといっしょに食べようと思って
 “おねがいだよ”と上目遣いで、ユーリを見やる。
 “タイマーから”という点は少し気に入らなかったが、スマイルが自分と「いっしょに食べよう」と言ってくれたことを、ユーリは嬉しく思った。
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