小説

□俗に言うバカ。
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はあ。


たまにキョウダイ居るとさ、
一人っ子いいなとか思うよね?



一人っ子だったら、ワガママ言えるし
一人部屋だって貰えるし。





とにかく、なんだか
上にキョウダイ居ると嫌なんだよね!







「あーひまだ。」







リビングのソファーで寝転び、
3度目の『あーひまだ』。


私はと言えば、漫画を読んでる。



「出掛ければー」



投げやりに返事を返してやると、
彼、もといお兄ちゃんは、




「えーめんどくさい」




じゃあ、黙って寝てろ!!







このやり取り、3度目







分かってると思うが、
お兄ちゃんは極度の構ってちゃん



ひまだとか言って、
構ってもらえるのを待ってるだけ




「愛里ー、おまえさ
 彼氏とかいんの」




お兄ちゃんがなんの脈絡もなく
そんな質問をしてくるから、


思わずお兄ちゃんの方を向いて





「なにいきなり。」


「答えろよー。」





ムッとするお兄ちゃんに、
呆れながら「居ないけどー」と答えた






「ふぅん、なら良いけどさ」



「シスコンか」




「うっせぇ。」









私とお兄ちゃんは血は繋がっていない


そんな、見た目は普通のキョウダイ
のとある1日。












 
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