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初めてキミを見たのは体育館。
大きな体育館だった。
その日俺は暇で、それを知った友達に引きずられるように体育館に来たんだ。
その、北川第一中学校の体育館を使っていたのはバレー部。
その中に、キミを見付けた。
中学三年なのに、高校生かと見紛うほどの強烈なサーブに心奪われた。
一見、ふざけたような性格に見えるが実はひた向きで努力家。
彼が天才ではなく、果てしない努力が報われた結果の強さだとすぐに分かった。
楽しそうに、一心不乱にバレーをするその姿を、美しいと素直に思った。
中学を卒業して、東京に引っ越してきても脳裏にチラつくのはキミの顔。
だから、どうしてもキミに会いたくて。
高校三年の春。
キミのいる学校に転校を決意した。