東方天使録

□運命を背負った物
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「・・・っ!?」
翌日の朝。
突然頭に痛みがはしり、その痛みで目がさめた。
「いってーな・・・また、やっちまったのか・・・」
俺は酔いつぶれた皆に挟まれた状態、しかも下着姿で寝ていた。
くそ・・・紳士としてあるまじき行為だ・・・!
これ、何回目なんだ・・・
そろそろ治さねぇと・・・
「とりあえず起きて・・・」
起き上がろうとしたが、両腕を魔理沙と紫に摑まれた状態になっているせいで起き上がれない。
おまけに、足には萃香がのっているし・・・
「・・・詰んだな」
・・・・あのワイン野郎なら自我なくして手だしてるな、これ。
「・・・あれ?イギリス。起きてたの?」
「Good morning、霊夢・・・なぁ」
「何?」
「昨日、どうなったんだ?」
「確か・・・貴方が悪酔いして暴れて、皆で取り押さえたのよ。やっと寝たのが二時くらいで、皆そのまま寝ちゃったわ」
「・・・悪い。迷惑かけたな」
「大丈夫よ。いつもあれくらい騒がしいし」
「・・・苦労してるんだな」
「そうでもないわよ。というか、そろそろ服着たら?」
「紫達を起こすのも悪いし、しばらくはこのままでいるさ・・・クションッ!」
いくら暖かいとはいえ、パンツ一枚ではさすがに寒いらしく、イギリスは小さくクシャミをした。
「くしゃみが出るなら服着たら?」
「だけどこいつらに悪いし・・・」
「・・・本当にお人よしね」
「紳士はレディには優しくするのが常識だぜ?」
「じゃあ、暴れないでちょうだい」
「うっ・・・面目ない」
「あはは。別にいいわよ。なんかイギリスといると楽しいわね」
「俺も霊夢達といると楽しい・・・なんて微塵も思ってないからな!?俺の願いを叶える為なんだからな!?」
顔を真っ赤にし、必死に誤魔化そうとするイギリスを見て、霊夢は腹を抱えて笑い始めた。
「あはは!何よそれ!分かりやすい誤魔化し方!」
「う、うるさいなばかぁ!」
「あはは!・・・ごめんごめん。でも、そろそろ起こしてあげて。私、朝食の用意してくるから」
「分かった」
霊夢は朝食を作りに厨房へ向かった。
「さて・・・お前ら、そろそろ起きてくれ」
「・・・あ、ら?・・・あぁ。おはようイギリス」
「ふぁーあ・・・おっすイギリス・・・早起きだな」
「Good morning、紫、萃香。霊夢が朝食作ってくるから起きとけよ」
「りょーかい」
さて、後は魔理沙か。
「おーい魔理沙。起きろー」
「ぅ、ん・・・?あぁ・・・おっすイギリ、ス・・・」
「? どうした?顔赤いぞ?」
「・・・服、着てくれよ」
「あ!悪い!今すぐ着る!」
「あら?そのままでもいいんじゃないかしら?」
「いいわけないだろばかぁ!」
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