BOOK

□駅裏古書店 顛末記@
1ページ/1ページ

〈駅裏古書店 顛末記@〉完成




振掛駅の裏手を進んだ所に、ひっそりと開いている古書店がある。
店名は不明、広さは控えめ、雑多な陳列、しかし品揃え豊富、巻数やシリーズはキチンと揃っている。
店主の物静かなお爺さんと、店員として働く覗色の髪の少年。

今日はそんな古書店でのある一日の顛末を語ろうと思う。







冬も目前へ迫った11月のとある水曜日。

その日振掛高校は創立記念日で休みであり。
店員の白鳥水乃は、早くからカウンターに立っていた。

店の常連はこの店の品揃えの良さをよく知った数人。
恐らく今日も来るだろう。

こんな路地にあるにも関わらず来客数はなかなかのもので、それなりに退屈しない仕事ではある。







先に言った常連の数人が顔を覗かせて暫く。

新しく客がやって来て、水乃は珍しくきょとんとした表情を晒す。

やって来た客も水乃に気付ききょとんとする。

客はクラスメイトの不破弓月だった。
クラス一のぼっち兼不良疑惑の彼女に、まさか休日の仕事で出会うとは想定外だった。

数コンマ硬直した彼女はハッとすると、視線を店内へとずらし、店の奥へと身体を滑り込ませた。

自分の知らない間にこの店に来ていたようである。
彼女は慣れている。

暫くの後、彼女は一冊の本を手にカウンターへと戻ってきた。

無言で差し出されたのは世界眼球百選2nd

不破さんが学校で読んでるカバーが掛けられた本の正体を知ってしまった。












彼女が店を後にした数十分後、今度は長身の白い男が店を訪れた。

水乃と目が合うとニコリと柔和に微笑み、店内へと足を進める。

少しの間地面や棚に置かれていたり納められていたりする本達を眺めていた男は、ピタリと一箇所で立ち止まる。

数冊本を手にして近づいてきて、水乃の表情はピシリと固まった。

食人文化∞美味しい人肉調理法∞美味しい人肉育成指南‘tc…

日本の警察は何をしているんだろう。












白い男が去って次にやって来たのは、紫色のとても珍しい髪をした男。
紫なんて自然色じゃないだろうし染め毛なのだろうが、とても綺麗だったので少し見惚れた。

店内を見ることなくカウンターに歩み寄ってきたので訝しんでいると、男は一枚の紙きれを置く。
紛うことなく予約表(お客様控え)であった。

店長のお客さんのようだ。

裏にいる店長に聞くとカウンターの下に用意済みらしく、手を伸ばしてみると一冊の本が手に触れた。

引っ張り出してみるとこれまたショッキングなネーミング。

ナイフ史~気になる彼奴のハートを突く~

逃げて気になる彼奴、超逃げて。









気になる彼奴のハートを突くかもしれない男が去って直ぐ。

今度はまた見覚えのある顔がやって来た。

クラスメイトの漣葉。
フルネームが二文字のクラス一の簡略ネーム。

彼女曰く、兄さんは何を買っていったのか。と。

兄さんって噂の兄さん?
じゃあ今の気になる彼奴のハートを突きにいった男が噂の兄さん?

とにかくお客さんの買ったものは警察にでも言われない限り提示できない。

僕は適当にでっち上げたのだった。
気になるあの子≠買っていった。






【アトガキ】という名の【イイワケ】

香月はやっぱり恋人らしく
最後にやって来る予定ですポヨ(ノ*・ω・)ノ
@で人外さん達持って来て
Aからクラスメイト続々するぜYeh!

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ