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□俺がヒーローになった訳
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あれから何百年が経っただろう。
ふと、昔のことを思い出した。

今日は久し振りにアーサーの家に遊びに来た。

珍しく、彼に呼ばれて。
何の用で呼び出したのかと思えば。


「今日は、お前に俺んち制作の新作ホラー映画を見せたくてな」

「ひっ!?」


そんなの聞いてないんだぞーっ!!
まあ、俺事前に聞いてたら来てないだろうけど。



「しょ、しょうがないなぁ…、
ヒヒヒ、ヒーローの俺が一緒に観てやるんだぞ…!」

「ふん、とびきり怖いから覚悟しとけよ?」

「うぅ…」


子供の頃には見なかった、したり顔のアーサー。

勿論、俺はこんな顔みたさに
彼を笑顔にさせたいなんて言った覚えはない。
でも今では辛そうな顔は見なくなった。

ちょっとは、ヒーローになった甲斐があったみたいだ。






俺は、世界を救うヒーローだ!

そして、元をたどれば君を救うヒーロー。


ねぇ、アーサー。覚えているかい?
…俺がヒーローになった訳。



-映画観賞中-
「うわぁぁぁぁあーさー!!なんか、なんか出てきて、Nooooo!!!」
「うわ、ちょっ、抱きついてくんなばかぁ!!」


End

恋人になるちょっと前の米英(?)でした!
アーサーとアルが観たMade in UKの映画は
きっとルートとの共同製作です。
最後の2、3行は私の実話です(笑)
友人(女子)は抱きつくともれなく
「ばかぁ!」って言うので可愛いです。

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