skmくん受け1

□俺だけが悪いわけじゃない
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ちょっとお二人さん、佐久間の頭上で言い合いしないで…!
もちろんその顔もかっこいい…かっこいいんだけど…!

あの…こ、こうじさん…?あなたの力強すぎてさくまさんの首からありえない音してるんですけど…!抱き締められてる力が強すぎて俺の首締まってるから…!!


まってやばい…意識が…

「ちょ、やばっ、だれかたすけ…!」



「康二、力強すぎ。佐久間苦しそうだよ」



ぐいっと腕を引かれた先には完璧人間国王宮舘様がいた。


こ、国王〜〜〜!!!

はぁ、助けられました…!
危うく康二の腕の中で窒息するとこでした…!!涙目で呼吸を整える俺に康二が泣きそうな顔で気付かへんかったごめんさっくん…!!ってきゅるきゅる顔で見つめるからンンンンむりぃ…顔が良い…きゅんってくる…母性くすぐられる……許しちゃう……


「ごめんなぁさっくん…」

「大丈夫だよぉ〜!康二の愛が感じられて嬉しいぜ…!なんちって〜」

「さっくんかわいいなぁ。ダテありがとおなぁ!俺気付かへんかった…」

「気を付けてね、康二。…佐久間、大丈夫だった?」

「にゃす!大丈夫でやんす!りょーたありがとっ」

「いえいえ。大事な王国の国民だからね」


そう言って颯爽と登場してきたのは宮舘王国の国王、涼太!!もう貴族のふるまいから王子様なんて超えたロイヤルな発言にあの顔…!美しい端正な顔立ちからあの男らしい筋肉美のギャップに惚れた方は沢山いらっしゃるんじゃないでしょうか…

たまにおちゃめな涼太が出てきた時の可愛さの破壊力よ…!一言添えるかっこいい国王も好きなんだけど、俺がふざけたりするのにたまに乗っかってくれたりした時の楽しそうな無邪気な笑顔…!!普段ロイヤルでなんでもそつなくこなせる完璧人間な涼太が見せるあの子どもっぽい笑顔が好きなんだよ…!

あとゆり組として有名な幼なじみの翔太といる時のあの独特の空気感というか、翔太を見つめる視線が優しくて俺それ見ちゃうと阿部ちゃんじゃないけど、うおお〜〜!ってテンション上がっちゃうんだよね…!!だって!いいじゃん!あんな優しい目で見つめてもらえるんだよ!?あのイケメンに…!!しかもそれが幼なじみの翔太限定って!これがまさに「エモい」ってやつじゃん!?
はぁ…もう顔も好きだけど関係性とか色々含めて俺のグループ全員良すぎて箱推し…

宮舘王国最高!!
国民である佐久間は幸せです…


「佐久間、みんなに手料理振る舞うんだったら俺でよければ教えるよ?」

「え!?いいの!?」

「うん。自炊頑張ってたのは知ってるけど久しぶりに作るの不安じゃないかなって思って。今度のオフに俺の家に来なよ」

「国王優しい…!!あっ、その日丁度俺もオフじゃん!」

「調理器具なら一通り揃ってるから佐久間は自分のエプロンだけ持ってきてくれたら大丈夫だよ」

「神様仏様舘様…!!ありがとう!じゃあお言葉に甘えさせてもらうでやんす!」


や、優しい…!!
うう、その微笑み眩しい…!!
優雅な笑みを浮かべる国王に佐久間国民ズキュンズキュンです…何言ってるか分からないと思うけど俺も何言ってるかわかんない…

涼太から直伝してもらえるなんて幸せじゃん…だってだって!あの腕まくりした時の腕の筋が見られるんだよ!もれなく涼太の顔も見放題!テンションあがるぅ!


「おい涼太。ずりぃぞ」

「ふふ、どうしたの翔太怖い顔して」

「はぁぁ?お前のせいなんですけど。佐久間のオフの日なんて最初から分かってたんだろーが」

「偶然だよ。あぁ、それとも運命かもね?」

「………キザなやつ」


ムスッとした顔で涼太を睨みつける5歳児さながらきゅんと母性を刺激されるバブ顔なのにイケメンなその顔に佐久間はやられました…

ってか急にどうした!?
ゆ、ゆり組の喧嘩ですか…!?
意味深な微笑みを浮かべたままの涼太と明らかに怒った顔した怖い翔太が睨み合ってる…
こわぁ…


「二人ともさくまの頭上で喧嘩しないでくれぇ…!」


俺の手を取る涼太と俺の肩に腕を回してぐいぐいと引っ張る翔太。
痛い痛い!ちょっと俺今日めっちゃいじめられてない!?みんなさくまさんの存在気付いてる?

何この状況!意味分かんないんだけど!


「佐久間。その二人は放っておいて大丈夫だよ」

「!!あべちゃん…!」


俺が絶賛ゆり組に挟まれてるとこに阿部ちゃんがさーくまって甘い声で呼ぶから振り返ったら優しい笑顔を浮かべたイケメン好青年がそこにはいた。


「俺この前のお弁当のお礼したいから今度は俺にお弁当作らせて?」


ああぁ…!キテルネ!!その甘い笑顔好きすぎる…メンバーの顔なんて見飽きるくらいなのに何度見たって飽きない顔の良さ…!む、むりぃ…さくまの顔が溶けちゃいそう…!かっこよ過ぎるぅ…幸せすぎる…


「何言ってんの阿部。あれは雑誌の企画だろ」

「ひかる……?」


なんて余韻に浸る間もなく男前代表のひーくんが現れました!俺の頬を優しく撫でてくれるその手つきはガタイの良さからは想像もつかないくらい甘い。ああ…最高です…幸せです…!!


「邪魔しに来ないでよ照…。でも佐久間が俺に作ってくれたのは嘘じゃないよ?」

「…阿部ってすぐそうやって理由をつけて佐久間を特別扱いするよな。俺だけの佐久間だよって主張が多いんだよ」

「照に言われたくないよ。佐久間に対してあんなに甘くて好きなの隠しもしないの佐久間が自分の物だって言ってるようなものでしょ」

「それはこっちのセリフだ」


俺は面食いです。イケメンがいたらしあわせなんです。同じグループになれたのなんて奇跡なんですよ。
そう、俺はイケメンの前ではひれ伏すしかないんです。


……いや、イケメンだよ。イケメンなんだけどさぁ。


なんでみんな喧嘩腰なの〜〜!?
俺なんかした!?
あっちこっちに引っ張られてばっかなんですけど!佐久間さんの体はひとつしかないでやんすよ!?



「ど、どうすればいいんだ…!!」



みんな口が止まらないし、喧嘩なのか分からないけど睨み合ってるし怖いよ!
俺が知らないだけでなにかあったのかな…?
俺がなんかやっちゃったのかな…?
でも心当たりないから謝りようがないし…

でもたぶん、俺が悪い…のかな?
なんか喧嘩してる内容俺のことっぽいし…

あぁでもその顔すらかっこよ過ぎて溜め息が出ちゃいそう…はぁん…佐久間さんは幸せ者です…こんな間近でイケメン達を拝めるとか最高かよ!

もう俺が悪くて良いんでもっと近くでその顔を見させて下さい!!






「ねぇ、さくまくん。……僕もいるんだよ?」



「……はぇっ……らう……」



イケメン最高…!ここが天国か!と合掌しそうな俺の後ろから大きな影が覆いかぶさってきて、俺の目は幼くも綺麗な手に覆われて真っ暗な視界に変わる。

どうやらラウールが皆から囲まれて困ってる俺を引っ張ってくれたみたいで。抱き締められて、幼い少し高めの声で囁かれ、可愛らしく小首を傾げながら子犬みたいな目で俺を見つめるラウール。

少しだけ拗ねた顔をする最年少はそれはそれは可愛くて


「…いつもお兄ちゃん達ばっかり。僕のことも見てよ、佐久間くん」


「ラウール…」


大きな瞳に見つめられて吸い込まれてしまいそう
子どもと大人の間にいるようなラウールは無邪気な反面とんでもなく大人な色香を漂わせた顔をする。…俺はそんな彼の色んな顔にいつも戸惑ってしまう

成長して欲しいような、して欲しくないような。そんな気持ちにさせられる。



「好きだよ、佐久間くん」



幼くもしっかりとした手で顎を掬われて、ラウールから目が離せない。じわじわと熱くなる体温。うるさい心臓の音。
全てがスローモーションのようで

ゆっくりとラウールの綺麗な顔が近付いてきて。
あぁ、ラウって睫毛長いなぁ。




「ねぇ佐久間くん教えてよ。…ファーストキスの味を」




「……えっ…?」




閉じられた綺麗な瞳は思っていたよりも近くにいて、小さく鼻先が触れ合う。
待って待って近い近い!ソーシャルディスタンス王なの俺!

ラウ待って!と声を出そうにも顎をがっしりと掴まれて頭を固定されてこんなイケメンを間近にした俺が身動きなんて取れるわけもない。

あぅ、イケメンずるい…





「………なーんてね。ちゃんと両思いじゃないとキスはしないよ」



ごめんね佐久間くん、意地悪しちゃった♡

可愛らしく笑ってウィンクをするラウール。



「……はぇ…なっ、え…?」

「ふふっ、さくまくん顔真っ赤〜!かわいいっ!」

「……もぉ、ラウからかうなよぉ…!」


あぁもうめっちゃドキドキしたじゃん!
冗談かよびっくりしたぁ〜!

あんなイケメンに迫られたら時間って止まるんだな…佐久間新しい発見しました!

はぁ…さすがベネズエラのハーフ…顔が綺麗すぎた…美少年ってラウの事を言うんだろうな…




「……違うよ佐久間くん。僕、ちゃんと本気だから」




今度は真剣な顔でそう告げられる。

…ずるい。
ラウールは大人と子どもの顔の使い分けが出来ちゃうんだもん…


「……お兄ちゃん達ばっかり構ってたら僕拗ねちゃうから」


ほらまたすぐ子どもの顔に戻るのに。
なのにこんなにもドキドキさせられる



「子どもだって思ってられるのも今のうちだよ。…すぐに奪ってみせるから」



バーンッなんて、子供っぽい仕草で銃を打つ真似をするラウール。その指先は俺の心臓らへんを指していて。





「……い、いけめんずるいぃ…!」



俺は見事撃ち抜かれた。










「あ〜〜!!ラウとさっくんがイチャついてはる!!」

「あっ!ラウお前っ、佐久間くんに何したんだよ。顔真っ赤じゃん」

「え〜?何にもしてないよ?……ねぇ?さくまくん」

「も、もちろん!!な、何もなかったです…!」

「いやそれ絶対何かあった反応じゃん」

「……父親として教育しないと」

「……ママとしてもしなきゃ」



俺は面食いだけど、今日分かったことがある。


………イケメンって摂取しすぎると心臓に悪い!!




面食いで何が悪い
(好意を向けて何が悪い)




結局俺の問題は解決してなくて、というか悪化してない!?と気付いたのはその日の撮影後メンバー全員でファミレスに行った後の帰り道でだった。

皆がイケメンすぎて忘れてた…!!
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