ハニ受け3
□ふかくてあつい
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今日はゆっくりしたいから早めに入るとジスに宣言して入ったお風呂の中、ふと見下ろしたぺたんこの自分の腹をそっと撫で、ヘソの少し下の辺りをとん、と叩いてみる。
「ここまで、入るんだよなぁ…」
揺さぶられて意識を半分やりながらもジスのものが奥の方で腹に当たる感覚を思い出せば、腹の奥の方が熱くなって、ずん、と下半身が重くなるような気がする。
ふるりとそれらを誤魔化すみたいに首を振って、ざばぁ、と音を立てて風呂を出て、めいっぱいカランを捻って頭からシャワーを浴びながら一つ大きく息を吐いた。
「あがった、お待たせ。」
少し頬が赤いのは暑いからだと言い聞かせて、それでもどこか俯き気味にジスに声をかける。
そんな俺の事には気付いてないみたいに、いつも通りにおいでと優しく微笑んで手招かれる。それに従って彼の膝の間に座って、ごおお、と背後からドライヤーを当てられながらふと視界に入る彼の脚を見る。ゴツくて男らしい膝、その先の太もも、そこを辿ればあの大きな彼のものが自分の背中にある事実に思考が持っていかれて、触れられていないはずの背中がぞわりとして、びくり、と思わず身体が揺れた。
「ハニ?」
熱かった?と気遣う彼に何でもない、とふるりと頭を振って、誤魔化すみたいに振り返ってふにゃりと笑えば、そう?と微笑み返してきた彼の唇が重なる。
ん、とそれに応えながらふと呼吸の合間に見えた彼の瞳の色に、あぁ今日はそういう日かと思うと余計にそこが反応してしまいそうになる。それに、まるで自分の欲が彼に感染してしまったみたいでなんだか気恥ずかしい。
「…もっと。」
「へぇ、今日は積極的だね。」
悪戯っぽく微笑む彼にしがみついて、だめ?なんて返せば、満面の笑みで大歓迎だと返されるから少しほっとして腕を伸ばす。
組み敷かれたラグの上で、切羽詰まったような彼の顔と、ぐ、と当てられる下半身の感覚に酔いながら、その先を期待してまたずしり、と腹が熱く、重くなる。
「ここで、するの?」
「いや?」
「んーん、はやく。」
ちゅ、と唇が鳴る隙間に会話をして、するりとパジャマの隙間に入る手の感覚に肌を震わせる。触れられたところ全てに体が反応する。
ちゅ、ちゅ、と肌に唇が落ちるたびに体が震えて、胸の飾りに吸い付かれれば思わず高い声が漏れる。それを楽しそうに笑う彼の顔が格好良くて悔しい。
ふるりと立ち上がる自分のものにはまだ一度も触れられていないくせに、つぷり、と後ろに差し込まれた指の感覚に、気持ちいい、と喘ぐ。
「可愛い、ハニ。そんなに気持ちいいの?」
「んぁ、ぁ、しゅあ…も、やだぁ、はやく、ほし…」
くすくす笑いながらくちゅりと掻き回される指の感覚がもどかしくて、もっと奥まで欲しいと体が疼く。腕を伸ばして彼にしがみついて甘えるみたいに声を出す。
「きて、しゅあ…っ!あぁっ!!」
ぐ、と息が詰まるような感覚。待ち望んだそれを受け入れながら言葉にならない声が引っ切り無しに出て、必死に腕を伸ばしてしがみつこうとするのに、両方の脚を持ち上げられてうまくいかない。折り曲げられるようにして彼の身体が乗っかってきて、腹の深く奥まで入ってくる感覚が怖くて、もがくように腕を彷徨わせる。
「やぁ!ああっ、しゅあ、深いのやぁ!んんんっ!」
「ほんとに?こんな濡れてるのに。」
「イッてる、イッてるからぁ!おく、や、だめ、ひゃぁぁ、っ!」
ぐず、と奥をねじ開けられる感覚に泣きながら反射的に身体が逃げようとするのに、それを許してくれない彼に引き寄せられて一番深いところを抉られる。待ち望んだそこへの刺激に身体中に電流が走る。
止まらない声、チカチカする視界、ぐらぐらする思考の中で囁かれる愛の言葉に応える余裕のないままに、一番奥に注がれるあつい熱に焼かれながら、意識を飛ばした。