絆の軌跡〜過去と未来の交錯〜

□巻之拾壱 残された秘宝
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伍拾九ー2 現した本性


sideウォルタ

シルクの頭上に、沢山のエネルギーが漂っている。

それに、今までに感じたことが無いシルクの雰囲気………。

……本気で、戦う気だ………。

なら、ぼくは万が一の時のために……。

(シロ、聞こえる!!)
《ウォルタ殿、切羽詰まった様子でどうしたんだ!?》

シロに応援要請。

ラテ君もやられて、いやな予感は的中してしまった………。

(今すぐに[水晶の洞窟]にある湖に来れる!!?)
《御意!!拙者は今、丁度[テレポート]を使える古い友人といるところだ!だから、今すぐに2人で向かう!!》
(うん!!頼んだよ!!)

よし、これで、最悪な状況は免れた。

「くっ!!お前ら、総攻撃だ!!」

[真実の力]で交信を終えた途端、シャドウの声が響いた。

………

sideハク

「!!?今、凄い音がしなかった!?」
「……確かに、自分にも聞こえました!!」

ウチらは途中でギルドのメンバーと合流し、轟音のした湖に向けて速度をあげた。

「と、とにかく、急ぐよ♪!!」
「言われなくても、」
「そのつもりでゲス!!」

もしかしたら、先に進んでいるシルク達か、ラテ君達のどっちかが盗賊と戦っている最中かもしれない!!

「シリウス!!ウチらはいつでも戦えるように、準備するよ!![竜の舞]!」
「もちろんだ!![影分身]!!」

シリウスも完全に戦闘モード。

待ってて!すぐに行くから!!

………

sideフライ

「なら、あなた達も私の敵という事だな!!」

シャドウは、今までの様子からな考えられないような形相になっていた。

………まるで怒り狂う般若そのもの………。

今の彼は何をしても不思議じゃない!!

ボク達も本気で戦わないと倒される!

「[真実]を背負う者として、負けるわけにはいかない!!」「最初からそのつもりでボク達はここに来たんだ!!」

「お前ら、総攻撃だ!!」

「「「「「「「「ウィーーー!!!」」」」」」」」

「「「「「!!?囲まれた!?」」」」」

ボク達は突然、どこからともなく現れた8匹の[ヤミラミ]に囲まれた。

まさか、シャドウの手下!?

「「「「「「「「[金縛り]!!」」」」」」」」

8方向から技を…っ!!…出された。

くっ!!動けない!!

完全に、形勢逆転されられた……。

「「「「「「「「[シャドーボール]!!」」」」」」」」

「「「「「っ!!」」」」」

ボク達は為す術がなく、くっ!!まともに………漆黒の弾を………受けた。

一発は………それほどでも……無いけど………、身動きが取れないと………なると……、ダメージが倍増する……。

[代償]の効果で守りが弱いシルクは、もう力尽きる寸前………、意識が朦朧(もうろう)としているよ………。

この攻撃で、シルクが溜めていたエネルギーもすべて雲散、空気と化した。

ボク、シルク、ウォルタ君、チェリーさん、グラスさんは完全に丸腰………。

打つ手が無い………!!

まさに絶体絶命………、逃げ場が無い!!

「グラス………、チェリー……貴様等のもくろみもここまでだな……。」
「クソッ!やっとここまで来れたのに!!」

誰もが最悪の結末を覚悟したその時、

「!!?今度は何だ!?」

ボク達のすぐそばに光が集まり始めた。

この光は………[テレポート]の………?

すぐにその光が収まった。

しかし、そこにはさっきまでいなかったふたつの影………、

「ウォルタ殿!!!」「チェリー!!!」

[レシラム]と[セレビィ]………、もしかして、ウォルタ君が呼んだの!??



突如現れた光は、ボク達に[希望]をももたらした。
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