とある青年の物語

□第2章 ランチと本と森林と
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08

AM9:00 2番道路

カラクサタウンから半分ぐらい来たあたりに3匹のポケモンを連たトレーナーが歩いている。ユウキだ。今はピカチュウの姿ではなく、人間の姿だ。どうやら元に戻れるらしい。

「ねえ、みんな?」
〈何〜?〉
〈どうしだの?〉
「僕から提案なんだけと、今回の旅はジムを巡ろうと思ってるんだ。」
〈それいいな。俺は賛成だ。〉
〈私も賛成よ。最近本気で闘ってないから思いっきり体を動かしたいと思っていたの。〉
〈僕もいいよ〜。〉
「みんなならそう言ってくれると思ってたよ。」

意見が一致して内心ほっとしている。さすがはユウキのポケモンだ。

〈…で、どこから行くつもりなの?〉
「そうだなー、ここからだとサンヨウシティーが一番近いかな。」
〈なら、さっそくいこう!〉
「〈〈うん。〉〉」

さっそくジムに挑戦する事にした。

………

AM9:30 サンヨウシティー 入り口

〈やっとついた〜。〉
〈実際に歩いてみると案外遠いな〉

途中でバトルを挑まれたので、予定以上に時間がかかった。

〈でもちょうどいいウォミングアップにはよかったわ。〉
「そうだね。 まだ時間も早いし少し観光してみる?」
〈それいいね〜。今日はみんなで見ようよ。〉
「OK。」

ユウキ達はまず町を見てまわることにした。ポケモンを出したままなので周りの人の視線を集めているが、全く気にしていなかった。

………

AM11:00 サンヨウシティー レストラン前

「あっ、こんな所にレストランあったんだー」
〈ほんとだ。なかなか良さそうなところだな。〉
「じゃあ、まだちょっと早いけどランチにする?」
〈それいいわね。〉
〈うん。でも入り口が狭くない〜?〉
「そうだね。……仕方ない。みんな戻ってくれる?」
〈〈うん。〉〉
〈ああ。〉

ユウキはエーフィー達をボールに戻しレストランに入っていった。

………

AM11:05 レストラン内

「けっこういい感じのところだなー。」
「あっ、ユウキくん。ひさしぶり。」
「!!誰かと思ったらベルかー。キミも早めのランチかい?」
「うん。ここのオムライス美味しいんだって。」
「へえー。 すみませんー。」

ユウキはウェイターを呼んだ。

「はいはいー。 いらっしゃいませ。ご注文は?」

呼ばれて緑色の髪の青年がやってきた。

「じゃあ、オムライス二つ。」
「かしこまりました。それと、みた感じあなた達はトレーナーですね。」
「「はい?そうですけど…。」」
「申し遅れました。僕はウェイター兼サンヨウシティージムリーダーのデントと言います。」
「「ジムリーダー!?ここってジムだっんですか?」」
「はい。まずどちらから対戦しますか?」

突然の事に2人は驚いていた。

「私はユウキくんのバトルがみたいな。」
「決まりですね。最初のポケモンは何タイプですか?」
「えっ、僕から!? 僕はノーマルだけと、草タイプも持ってます。」
「わかりました。では、お食事の間に準備しておきますね。」

ユウキ達は突然ジム戦をする事になった。

………

11:30 サンヨウシティージム

「それでは挑戦者…」
「ユウキです。」
「ユウキ君の相手はこのボットがするぜ。」
「あれ?さっきの人じゃあないんですか?」
「ここのジムは3人でタイプによって相手が変わるんだ。あと、バトルはお客様にも見てもらうことになるから。じゃあ、ユウキ君は草タイプだからこの僕が相手だ!」

ボットは簡単に説明した。

「そうだつたんだー。」
「準備はいいですね。使用ポケモンは2体。交代は挑戦者のみに認められます。それでは、始め!」

審判の合図によってユウキにとって初めてのジム戦が始まった。

「僕からいくよ。いけ!ヨーテリー。」
〈やったー。僕の出番だ。〉

ヨーテリーは元気よく飛び出した。

「草タイプって言っちゃったからなー。よし、ジャローダ、お願い。」
「ジャローダ!?新人がそんなポケモン使うと痛い目に……」
「残念だけと僕は新人じゃあないよ。」
〈会話は終わった?〉

ユウキはジャローダを出した。
「じゃあ僕からいくよ。ヨーテリー、体当たり。」
〈OK。うおおおおー。〉

ヨーテリーは勢いよく走り出した。

「ジャローダ、いつもの戦法でいくよ。リーフストームで目くらましだ。」
〈OK〜〉

ジャローダは広範囲に草の嵐を作り出した。

「何!?」
「今だ、リーフブレード!。」
〈やっぱりそうこないとね〜。かるーくやっておくよ。〉

こう言うと草で視界を遮られているヨーテリーに急激に近づいた。

「〈!!速い。」  うわあっ!〉

リーフブレードは見事に命中した。

バタッ

ヨーテリーは倒れた。

「!?僕のヨーテリーが一発で!?こうなったら…いけ!バオップ!〉
〈ヨーテリー、あっけなさすぎだよ。〉

バオップはヨーテリーにいいながら飛び出した。

(このバオップ、地味にキツいこと言うな。)
「「ジャローダ、ありがとう。戻って。僕も切り札を出すよ。 エーフィー、あとはたのんだよ。」
〈ユウキ、ありがとう。 私の出番ね。〉

ユウキはジャローダを戻し、エーフィーを出した。

「!?見たことがないポケモンだ。」
「よく言われるよ。 今度は僕からいくよ。エーフィー、めいそう。」
〈わかったわ。〉

エーフィーは精神統一を始めた。

「どんなポケモンか知らないけど関係ない!バオップ、弾ける炎。」
〈わざわざ先手を取らせてくれるなんて俺もなめられたな。 その余裕が命取りだ。〉
〈…………………、よし。〉

めいそうを終えたようだ。

「終わったね。よし、一気にいくよ。エーフィー、サイコキネンシス!」
〈わかったわ。〉
「サイコキネンシス!?エスパータイプか!?バオップ、もう一度弾ける炎!」
〈さっきは外れたけど今度こそ。  !?体が動かない!?〉

技が当たったようだ。

「よし、そのまま地面に叩きつけてシャドーボール!」
〈いつものやつね。いいわ。〉

エーフィーの口元に漆黒のエネルギーが溜められ、丸く形成された。

「まずい、このままだと…。バオップ、よけて!!」
〈ううっ……。〉

バオップは既に瀕死寸前だ。

〈よし、溜まったわ。これで最後よ!〉

漆黒の玉が放たれた。

〈ぐわああっ、この俺がメスに負けるなんて……〉
〈私をなめてもらったら困るわ。〉

そう言うと、バオップは倒れた。

「バオップ、戦闘不能、よって勝者、ユウキ!」
「よし。」
「………負けた。」
「「「……すごい!」」」

ベルを含む観客は歓声をあげた。

「……。ユウキ君、負けたよ。  これが勝利の証のバッチ(詳しい名前忘れた)だよ。」
「ありがとうございます。」
「君みたいに強い人は初めてだよ。戦略もすごかったよ。」
「こう見えて僕はトレーナー歴3年だからね。」
「ユウキくん、すごかったよ。ユウキくんってそんなに強かったんだ。」

ベルが駆け寄ってきた。

「まあね。 エーフィーもジャローダもお疲れ様。」
〈こちらこそ。私も思いっきり闘えてよかったわ。〉
〈僕も楽しかったよ〜。〉

「ユウキ君、また今度バトルしてくれるかな?惨敗したからリベンジしたいんだ。」
「うん。今度ここに来た時にね。」
「うん。よろしく」

ボットはリベンジを誓うのだった。
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