とある青年の物語

□第3章 新たな仲間と摩天楼の攻防
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PM4:00 ヤグルマの森奥地

「………そうなんだ。治ったんだね。」
《ええ。今では元通りよ》

今ユウキはライブキャスターで母親と話している。

「よかったー。 さっそくで悪いけど、届けてくれる?母さんのユンゲーラーなら、できるよね?」
《もちろんよ。ちょっと待ってて、今行くから。》

プツン
会話を終えて電源を切った。

〈ユウキ、もう治ったって?〉
「うん!完治したって。」
〈よかったー。早く会いたいわ。〉

エーフィーは目を輝かせている。

「本当によかったよ。これでまた旅が楽しくなるね。」
〈ああ。この前ユウキの家に行った時はずっとボールの中だったから、俺も早く会いたいな。〉
〈ところで、そのポケモンって誰なの〜?〉
「そっか、ジャローダはその時まだいなかったね。」
〈私の親友よ。〉
「エーフィー達は本当に仲がいいもんね。  あっ、来たよ。」

何も無い場所に突然一人の女性とポケモンが現れた。

「テレポートするのも久しぶりね。 ユウキ、お待たせ。」
「母さん、待ってたよ。」
「その様子だと大丈夫そうね。 はい。この中に入ってるわ。」
「ありがとう。」
「私の夕ご飯の支度があるからそろそろ帰るわね。旅、楽しんできてね。」
「うん!」
「じゃあ、ユンゲラーお願い。」

そう言い残すと姿を消した。

「本当に久しぶりだなー。よし、出てきて。」

ユウキはさっき受け取ったボールを投げた。

〈みんな、久しぶり♪〉
〈スワンナ、久しぶり!怪我はもう大丈夫なの?〉
〈うん。ウチはもう大丈夫よ。コジョンドも久しぶりね♪〉
〈ああ。治ってよかったな。〉
〈うん♪ありがとね。 そっちのジャローダははじめましてね。〉
「スワンナが旅から外れてしばらくしてから仲間になったんだ。」
〈そうなんだー♪〉
〈よろしくね〜。〉
〈よろしくー♪ あれ?エーフィー?〉
〈何?スワンナ。〉

スワンナはあることに気づいたようだ。

〈ユウキって私達の言葉わかるの?〉
〈ええ。〉
「話すと長くなるけどね。」
〈そうなの?〉
〈ああ。〉
〈僕達も初めて知った時は驚いたけどね〜。〉
〈へえー♪じゃあ、事終始を聴かせて♪〉

ユウキ達は(合計3回目の)説明を始めた。

………

PM7:45 ヤグルマの森奥地

「…………ということだよ。」

話し終える頃には既に日は沈んでいた。

〈へえー。そんな事があったんだー♪〉
〈ああ。で、今俺達はジムを巡って旅してるんだ。〉
〈面白そうね♪それに早くユウキがポケモンになった姿を見てみたいわ♪〉
「案外早く見れるかもよ。」
〈〈〈〈えっ!?〉〉〉〉
〈ってことは、あの頭痛がしてるってことね?〉
「うん。」
〈楽しみだわー♪〉

話し終えた後も9時頃まで雑談に華を咲かせていた。

………

AM7:15 ヤグルマの森奥地

〈みんな、おはよう。〉

今日のユウキはピカチュウの姿だ。

〈ユウキ、おはよー♪ !!かわいい!〉
〈まあ、こんな感じだよ。〉
〈ユウキ、次の目的地はヒウンシティーか?〉
〈うん。あそこならジムがあるしね。〉
〈じゃあ、さっそくいこうよ〜。〉

いつものように片付けた。

………AM8:00 ヤグルマの森ゲート前

〈えっ!?今日1日橋は封鎖!?〉

貼り紙には{本日は封鎖}と書かれていた。

〈どうするんだ?これじゃあヒウンシティーに行けないじゃないか。〉
〈どうする〜。〉

いい案がないか考えていた時、

〈ウチに任せて!〉
〈スワンナ? そっか、その手があったわね。〉
〈うん♪ユウキを乗せていこうと思うの。〉
〈ナイスだ。スワンナ。〉
〈なら、僕達は乗れないから一旦戻ったほうがいいね〜。〉
〈ええ。じゃあ、スワンナ、あとはお願いね。〉
〈うん♪任せて!〉

スワンナを除くメンバーは自分たちでボールに戻っていった。

〈スワンナに乗るのは初めてだなー。〉
〈今まではウチじゃあ乗せれなかったもんね♪〉
〈うん。じゃあ、いこっか。〉

スワンナはユウキを乗せて飛びたった。

………

AM9:30 ヒウンシティー上空

〈誰かを乗せて飛ぶのもいいわね。〉
〈そうなんだ。 乗せるのと乗せないのでは違うの?〉
〈うん♪話しながら飛べるからね。〉
〈そうなんだ。 ん?スワンナ!あそこから煙が出てる!〉
〈本当だ。火事かしら。行ってみましょう♪〉
〈うん。お願い〉

スワンナは煙の発生元に向かった。
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