夢物語〜球技〜
□僕、貴方の手好きなんです。
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目が覚めると、目の前は一面真っ暗だった。
オイオイ…まだ寝てんのか?それにしちゃ偉い意識はっきりしてんな…
取り合えず腕を動かそうとしたら…動かねぇ、なんだこれ。
そういや手頸に冷たい感覚がある…金属か?
クッソ、真っ暗だわ腕…っつーか体全体動かせねぇわ…
パニックになって「誰かいねぇのか…」と声が漏れる。
「…あ、スイマセンっ!起きてたのに気付かなくて…」
…どっかで聞いたことある声がすると、目の前が明るくなった。
久々の光にクラリ、と目がくらむ。
眼鏡が無いから前の奴が誰なのかが今イチ良く分かんねぇ…
「眼鏡ないから見えませんよね…スイマセン、今かけてあげます。」
そう言うと目の前の奴は眼鏡をかけてきた。
…口調で薄々分かってるが、何でコイツ?と疑惑は膨らむ。