進撃
□調査兵団団長の秘密
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☆団長がヅラ
☆団長と兵長は相部屋
☆ぬるいですがR15
「おい、起きろエルヴィン。いつまで寝てやがる」
時刻は午前9時。
いつもならリヴァイが目を覚ます頃には、すでに机に向かって書類をあさっているエルヴィンだが、今日は違った。
布団を頭までかぶり、リヴァイがいくら揺すっても蹴ってもぴくりともしない。
確かに昨日は壁外調査があり、多少なりとも疲れがたまっているのかもしれない。だが、エルヴィンは、今まで一度も(リヴァイが知るかぎりでは)寝坊をしたことのない、真面目な男なのだ。
「いい加減起きろ、ハゲ」
返事がない。
リヴァイはため息をついて、エルヴィンの布団に手をかけた。しかし、突如として現れたエルヴィンの手が、布団をがっちり掴んで離さない。
「おいてめえ、起きてんじゃねえか」
「リヴァイ…すまない。今日は見逃してくれないだろうか」
「はあ?」
それからしばらくの沈黙が続いたが、エルヴィンは全く布団から出ようとしない。この男は、ただ眠いだけなのか。それとも、何らかの正式な理由があるのか。
「おい、エルヴィン。お前まさか…負傷でもしたのか?」
「…すまないが、放っておいてはくれないだろうか」
エルヴィンにしては珍しい、突き放すような言い方だ。もしかすると、本当に負傷をしているのかもしれない。
リヴァイはいてもたってもいられなくなり、エルヴィンがくるまっている布団をひっぺ返した。エルヴィンは慌てて自分の頭部を押さえた。
「………リヴァイ、待て」
「うっせえ起きろハゲ」
「は…ハゲ!?こら、リヴァイ!団長である私に向かって…」
エルヴィンは勢いよくベッドから飛び起き、リヴァイの肩を掴んだ。リヴァイも負けじと、両手が空き無防備になったエルヴィンの頭部を掴む。
「………何故そこを掴む」
「てめえがいきなり俺の肩掴むからだろーが。チッ、汚ねえ」
「背伸びしてまで掴むことはないだろう?ほら、可愛い足が震えてるぞ?」
「あ、おいっ…!」
エルヴィンの手が、リヴァイの太ももに触れた。いきなり与えられた軽い刺激に、ぴくりと身体を震わせる。反応を楽しむように、エルヴィンはリヴァイの足を撫でた。
「なんだ、こんなところで感じるのか?リヴァイは相変わらず変態だな」
「ぅ………や、やめろっ」
撫でるたびに、びくびくと身体を跳ねらせる。本当に変態だなと思いつつ、エルヴィンはリヴァイの背中に腕を回し、ゆっくりとベッドに寝かせた。
「リヴァイ…」
「ひっ…ぁ」
耳元で低く名前を呼んで舌を這わせると、ぴくりと肩が跳ねる。安定のリヴァイの反応に満足し、ジャケットを脱がしてシャツのボタンを丁寧に外した。
「え、エルヴィン!それはやめてくれ!」
突如としてスイッチが入ったエルヴィンの手馴れた手つきに、さすがのリヴァイも焦りを抱き、自分に覆い被さる大男を突き放そうと、手に力を入れる。
「すまない、リヴァイ。お前の色っぽい声で私のスミスが…」
「クソっ…朝っぱらからうるせえ奴だな、てめえは」
筋力ではリヴァイの方が上だ。普段ならこんな男一人、軽く投げ飛ばすことくらい造作もない。だが、体格の全然違う相手に押さえ込まれては、たとえ人類最強と評される兵士でも、どうしようもないのだ。それでも無意味な抵抗を続ける白い肌に咲く桃色の突起を軽く弄ってやると、びくびくと小さな身体が跳ねる。
「ぃあっ…!今日は、だめ…っ!え、えるび…っ」
「何故、今日はだめなんだ?」
白い肌を弄る手を止め、リヴァイの言葉に耳を傾ける。
「え、エレンが来るかもしれねえ。頼んでた書類が今日の正午までだ」
「そうか、なら問題ないな。続けよう」
「俺の話聞いてねえだろハゲ。お前がヅラだってこと、あいつにバラすぞ」
「なっ…!り、リヴァイ…いつからそのことを?」
「さっきてめえの頭掴んだ時にわかった。あと、ずれてるぞエルヴィン」
エルヴィンは慌てて髪の毛を押さえた。自分ではよくわからないが、リヴァイが引き出しから持ってきた手鏡を見れば一目瞭然だ。それよりも自分の最愛の人にこれを見られてしまうとは。これはまずい。
「リヴァイ、忘れてくれ」
「それは命令か?エルヴィン」
「ああ、命令だ」
エルヴィンの命令は絶対だ。たとえ、リヴァイの意志に反する命令だとしても逆らうことは許されない。もしそんなことをすれば、二度と逆らえないほどの酷い目に遭わされるに違いない。実際、半ば強引に調査兵団に入団させられた際には、エルヴィンにはずいぶんと弄られたのだ。
「了解だ、エルヴィン。お前の判断に従おう」
「すまない、リヴァイ。では続きといこうか」
「お、おい!てめえ話が違っ…」
エルヴィンの弱みを握ったリヴァイだったが、案の定彼にしてやられることになるのだった。
END
たぶん、続きます。
エルリ→エレリになるかも。