青エク オリジナル過去編
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それから、メフィストの言った通り、蒼碧の生活は、地獄へと化した。
朝6時に起き、午前中は、倒れるギリギリまで走らされておわる。
クリアするには、午前中走りっぱになったらだという。
いつになるんだ?
午後は、昼食を食べたあとから、夕方7時まで、忙しいメフィストの代わりに執事のべリアルさんが、勉強を教えてくれる。
だが、べリアルさんが教えるのは、メフィストに渡された範囲に従ったもの。
何がいいたいか?
量が多すぎるんだよ!!
あんだけ啖呵きったんだ。
口に出して、弱音なんて吐くつもりは毛頭ない。
7時までの勉強が終わると、メフィストと夕食をとり、入浴。
入るときに気付いたのは、悪魔なのに、しっぽがないこと。
燐みたいに、心臓を隠してるってことかなぁ?
で、お風呂から上がったあとが、1番の地獄。
メフィストから、その日に習った範囲の問題を出される。
全ての答えが出揃うまで、寝ることは許されない。
1度間違えた問題は次の日も出される。
その問題は、1発で答えが出るまで続けられる。
あれ?
メフィストってこんなスパルタキャラだった?
まだ、初日はこれほど厳しくはなかった。
走るのも、10分走って20分休憩の繰り返しをしたり。
勉強も、簡単なものだった。
日を追う毎に増していくスパルタ度。
メフィスト「はい。よくできました。今日はおしまいです。頑張りましたね。」
これが終わると、最後に優しく言われる言葉は、蒼碧の疲れた体を少し癒してくれる気がし、その言葉と共に撫でてくれるメフィストの無骨な手は暖かく、眠気を誘う。
『ありがとうございました。めふぃすともおしごとおつかれさまです。』
メフィスト「えぇ。ありがとうございます。ほら、もう、寝なさい。」
立ったままでも寝そうな蒼碧を、メフィストは優しく抱き上げ、ベッドに寝かせてくれる。
頭を撫で、おやすみなさいと囁くと、また、仕事に戻っていく。
もう、ヘロヘロな蒼碧は、ウルフとシャークのふわふわの毛と温かな体温に挟まれて、蒼碧は意識を夢の中へと落としていく。
これが、蒼碧の日常。
厳しいながらも、必死に耐え、日々成長していく。
そんな蒼碧を見守ることで、父親らしくなっていくメフィスト。
この2匹の悪魔は、これから、どう変わっていくのだろうか。