青エク オリジナル過去編


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 そして始まった、悪魔の遊び

 2匹の力は、以前紹介した通り、火焔が火、水蓮が水だ。

 2匹で遊ぶということは、水と火のぶつかり合い。

 どう見たって、火焔が不利になる筈だ。

 なる筈なんだが.......;

 でも、2匹がやってるのは、雪合戦を火と水の球に変えたもの。

 相手が投げた球を自分の力で作った球をぶつけて、自分自身に当たらないようにしてる。

 火と水がぶつかることで、水が蒸気にかわり、部屋の湿度と温度が上がってきたてベタベタしてきた。

 でも、サウナと考えると、なかなかに気持ちよかった。

 藤本さんは、これをさせてなにがしたいんだろうと、不思議になったが、
 2匹が久しぶりに、悪魔の力が使えるだけあって、楽しそうだから、今はそのままにしておこうと思った。

藤「蒼碧、お前、体きつくねぇのか?」

『全然なんともないですよ。ただ、サウナ効果で、汗が出ますが(苦笑)』

藤「ホント、お前の体力底なしだな。」

『これって、体力削るものなんですか?』

藤「そっからかよ。あ〜、おい、お前ら!!」

火「なんだ?」

 遊ぶことを止めない2匹。

 いやいや、話す時ぐらい、手は止めないか。

藤「もっと強い力使ってくれ、てか、お前らが持ってる力、全て使え!!」

水「りょ〜♪ 壊しても、文句なしっスよ。」

 壊す気満々!?

 壊すのは、申し訳ないからやめて!?

 そんな慌てる私を無視して、2匹は、持ってた球を頭上に1つにまとめ、デカくし始めた。

 え、あんなん投げんの?

 火焔の出す火で、部屋の温度はみるみる上がり、
 水蓮の出す水で、湿度があがる。

 行ったこともないけど、熱帯雨林って、こんな感じかなぁとか思ってると、出る汗の量が、尋常じゃないくらいに増えてきた。

 これがあれか、使い魔を使うことで、体力を削るってことか?

 ちゃんと私の横にはスポドリがあるから、それをのんで、脱水症にならないようにする。

 そうこうしてるうちに、球はめちゃくちゃデカくなってた。

 先に水蓮が動きだした。

水蓮が玉を投げた先は、火焔の持つ玉ではなく、火焔本体。

 しかし、火焔は、デカくなった火の玉に、自ら入ることで避け、自身が火の玉となり、水蓮にぶつかりにいく。

 水蓮は、いつの間にか先程よりは一回り小さな玉をつくりだし、火焔からの攻撃の盾をつくりだした。

 あれ、でもなんか、匂いが....

 ぶつかる。

 と思った瞬間、藤本さんが叫んだ。

藤「チッ!蒼碧、伏せろ!!」

 ボッカァン!!

 藤本さんの声に反応して、爆発音の前に体を伏せることができた。

 なにが起こったんだ?

 火焔と水蓮は?

 ケガしてないかな?

 さっきまで、2匹がいたところは、真っ黒に焦げてた。

 え、大丈夫;?

 心配になってきた;;

『火焔!?水蓮!?どこ!?』

水「ゔ、僕はここっす。」

『水蓮!!大丈夫?』

水「僕は大丈夫っす。けど、火焔の方が心配っす。」

『え!?う、火焔ー!!どこ?』

火「ケホッケホッ、俺はここだ。」

 火焔は、水蓮と反対の壁側に倒れていた。

『火焔!!大丈夫?』

水「火焔、大丈夫っすか?」

火「あぁ、爆風で壁に当たっただけだ。」

 それって大丈夫なのか;;?

藤「蒼碧〜!無事か?」

『私は無事です!』

 いつの間にか藤本さんが隣に立ってた。

 あれ、さっきまであっちいませんでした?;

藤「水蓮っつったか。お前、水の分子組み換えることもできるんだな、凄いぞ!」

 水蓮は藤本さんに誉められて、嬉しそうだ。

『よかったね、水蓮。分子を組み換えるってことはさっきの匂いはアルコール?』

水「さすが、蒼碧っすね。正解っす。」

『だから、爆発ね。火焔は?ケガしてない?』

火「あぁ、まぁギリギリで気付けたからな。ケガはしてない。」

『そっか。ケガしてないなら、よかった。』

 火焔と水蓮を優しくなでてやる。

 お疲れ様と意を込めて。

藤「あちゃー、蒼碧の前に2匹の方がへばってんな;;」

水「スミマセンっす。」

 水蓮の耳と尻尾が垂れ下がってショボーンとしてる。

 なに、めっちゃ可愛いんだけど///

 じゃあ、今日は終了な。

 という藤本さんの言葉を聞いて、2匹をひとまず虚無界に行かせ、休ませることにした。

 丁度、昼食の時間だったので、藤本さんとご飯を食べ、午後の訓練を始める準備をした。







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