青エク オリジナル過去編
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〜竜騎士〜
銃火器を使うことになるのだが、渡された拳銃は、少し重みがあって、手にしっくり馴染んだ。
藤「蒼碧、ひとまず、適当に撃ってみろ。」
頷いて、両手で拳銃を構える。
バァン!!
撃った反動で、拳銃を持ってた腕が、上にあがる。
弾は?
弾が行ったと思った方向に目をむけるが、見当たらない。
あれ?
と探し続けると、弾は狙った場所からだいぶ離れた場所にあった。
ありゃ?
なんでだ?
藤「ハハハハハッ、蒼碧、お前、銃はからっきしだな。」
『これまで完璧でしたら、藤本さんが教えることは、無くなってしまいますよ。
それに、今から、訓練が始まるんです。
教える側からも、腕が上がってるのがわかったら、嬉しいのでは?』
少し、拗ねながら言う。
まぁ、まぢで、私下手くそだな;
と、逆に自分を可哀想に思った。
藤「まぁ、それもあるか。じゃあ、竜騎士(これ)の訓練は、普通のステップで、進みそうだな。」
『私自身、ここまで、悲惨だとは、思いませんでした。』
藤「自分でも分かってんだな;」
そこから、手取り足取り教えてもらった。
銃の持ち方。
構え方。
重心の置き方。
弾の入れ方。
弾の仕組み。
午後の時間をいっぱいいっぱい使って知識を詰め込んだ。
竜騎士(これ)だけは、家に帰ったら、ノートにまとめといた方が良さそうだな。
帰宅後、今日は全然動いてなかったのに、疲れていた。
なんだか、変な感じだ。
昨日同様ストレッチを済ませ、ノートにまとめをし、最近座学の方をやってないと思い、軽く復習をした。
コンコンっ
メフィスト「蒼碧、少しよろしいですか?」
部屋に招き入れる。
メフィスト「貴女、もう悪魔の力持っていますよね?」
『うん。でも、ピアスだからこの歳で着けるのもどうかと思って、制御とかの問題じゃなくなっちゃって;』
メフィスト「そういう時は私に言いなさいといつも言ってますよね?たく、こちらに。」
呼ばれるままに近づくと、ソファーに座るメフィストの足の間に座らされた。
な、なんで?
メフィスト「少し痛いですが、我慢してくださいね。」
痛い?
なにが!?
プチっ
!?
いっっった〜ぃ!!
プスっ
なんか、耳が痛いよぉ〜;;
メフィスト「出来ました。よく我慢しましたね。」
ナデナデ
ゔ〜、めっちゃ痛い。
メフィスト「似合いますね。父上も意外と良いセンスを持ってらっしゃる。」
似合う?
鏡を渡され覗き込む。
あの痛かった耳には、サタンさまに渡されたピアスが付けられ、ゆらゆら揺れてた。
メフィスト、付けてくれたんだ。
『メフィスト!!ありがとう!!』
メフィスト「喜んでいただいて良かったです。では、明日から、炎の訓練を私とやってもらいますね。」
『はい!!』
メフィスト「では、今日は寝なさい。おやすみなさい、蒼碧。」
『おやすみなさい、メフィスト。』
そして眠りにつく蒼碧。
夢の中で不思議体験に遭うとは予想など、せずに。