携帯獣 黒と白

□第十二話
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キダチさんに案内してもらうという事で

キダチさんは俺の腕を放して

そそくさと博物館を出て行った

貴「なあ 紅蓮」

紅蓮[ポケモンの気配が微量だがするぞ]

貴「そっか」

デント「アオ どうかした?」

俺が出て来なかったから心配したのか

デントが戻って来た

貴「いや 何でもない」

そう言ってデントについて博物館の外に出た

取り敢えず

外の椅子に座り

話を聞くことにした

キダチ「実は秘宝展開催の準備が遅れてしまって

   昨晩やっと展示物を運び込み
   スタッフと一緒に準備をしていたんです

   深夜までかかってどうにか作業を終え
   私だけが残って
   展示物の最終チェックをしていたら・・・」

話をまとめると

いきなり電気が消えたり

足音が聞こえたり

鳴き声が聞こえたり

人魂が現れたり

怖くなって一旦家に帰って

スタッフと調べても原因不明

その後

キダチさん一人でもう一度調べてる所で

俺達と遭遇

ってわけらしい

サトシ「不思議な事ってあるんだなぁ」

ピカチュウ[そうだねぇ〜]

アイリス「これは・・・祟りよ!」

妙にかしこまった態度を取ったアイリスを

皆が見つめる中

アイリスは言い切った

サトシ「祟り?」

聞き返すサトシにアイリスは

アイリス「荒ぶる魂がこの博物館に何か災いを
   もたらそうとしているわ!」

なんて言うもんだから

大人のキダチさんは不思議そうな顔をしたが

迫力もあったせいで

キバゴは怖がって

アイリスの髪の中に潜ってしまった

それをアイリスは

アイリス「ほらね キバゴもそれを感じてる」

と言った

アイリス「このまま放っておくと
   大変なことになるわ!!」

デント「大袈裟だなぁ・・・

   そういう超常現象
   って大体は思い込みか勘違いなんだ」

と大人な対応をするデント

この世界にポケモンっていう

生き物がいなかったら

デントは正解なんだろうけどね

ほら

ここは不思議でありふれた世界だろう?

アイリス「勘違いですって!!?」

怒りだすアイリス

デント「科学的に調べれば
   本当の原因がわかるはずだよ」

アイリス「じゃあ デントは科学的に調べてみたら?」

そうムキになる所はまだまだ子供って

感じだな

と隣のテーブルから眺めていた

デント「望むところだ

   ん〜 スリリングなtasteになってきたぞ」

キダチ「え?ということは?」

デント達の話に付いて行けず

不思議そうな顔をし結論を促す

アイリス「荒ぶる魂が何に怒って
   何に祟ろうとしているのか
   調べてあげるわ」

デント「僕はその超常現象を起きた理由を
   科学的アプローチから解明します」

デントを見たりアイリスを見たりと

キョロキョロしていたサトシが机をたたいて

サトシ「ちょっと待てよ!
   俺達のジム戦はどーなるんだ!」

と訴えかけるもアイリスの

アイリス「それ所じゃないでしょ!?」

の一言で撃沈してしまった

デントがうんうんと力強く頷くことで

更に撃沈してしまった

二人とも熱くなってるからねぇ

キダチ「それにジム戦ならママが出張中で
   出来ませんよ」

キダチの“ママ”に疑問を持ったサトシが

聞き返すとキダチさんが立ち上がって

自己紹介を始めた

キダチ「あぁ 自己紹介がまだでしたね
   私は博物館の副館長のキダチ

   そして

   ママは私の奥さんアロエです
   シッポウジムのジムリーダーです」

サトシ「そうだったんですか
  俺 サトシです
  こっちは相棒のピカチュウ」

ピカチュウ[よろしく!]

貴「俺はアオ」

俺も立ち上がって自己紹介をする

いたってシンプルだけど

アイリス「あたしはアイリス」

デント「僕はデント
   ポケモンソムリエです」

俺達も自己紹介を終えると

デント「では早速中を調べさせて下さい」

とすぐさま博物館を調べる気満々の

アイリスとデントがいた

キダチ「お願いします」

そして俺達は再び博物館に戻った

キダチ「まずはザックリとですが
   館内を案内しますね」

博物館の中に入ってキダチさんの

案内と展示物の説明を受けた

説明を始めるとイキイキし始め

怖がっていたカブトの化石にも

普通にキダチさんは近寄って行った

キダチ「こうらポケモンのカブトは
   3億年前から砂浜で暮らしていた
   と考えられています」

サトシ「へぇー そんなに前から」

骨格模型の前に移動した

アイリス「これ カイリュウじゃない?」

流石ドラゴンマスターを目指してるだけある

って感じかな?

キダチ「よくわかりましたね
   こちらはカイリュウの骨格模型です

   これまでに確認された中で
   もっとも大きい
   と言われるものを模型にしたんです」

紅蓮[死んでからも人間の目にさらされるんだな]

なんて悲しそうに言う紅蓮

貴「安心しろ 俺がそうさせない」

紅蓮[ああ お前の事は信じてる]







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