携帯獣 黒と白

□第十二話
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キダチ「続いてはこちらです

   この石はすごいですよ〜
   なんと隕石です」

移動した先には石が飾られていた

サトシ「隕石!!?」

デント「宇宙から降ってきたのか・・・」

キダチ「えぇ
   ですから何かしらの宇宙エネルギーを
   秘めているはずです」

デント「宇宙エネルギーですか」

サト「確かに凄そうだ」

ん?

“宇宙エネルギー”?

紅蓮[どうかしたか?]

貴「いや・・・・・・
  なんか引っ掛かるんだよなぁ」

しかし

考えても何も出て来ないから

大したことなんだろうな

と思って考えるのを放棄した

更に奥へ移動する

キダチ「ここが今回の目玉 秘宝展です」

サトシは男の子らしく甲冑に駆け寄った

サトシ「ぅわぁー かっこいいー!!」

キダチ「かつてイッシュ地方で
   使われていた甲冑です」

デント「迫力満点だ!!」

アイリス「甲冑ね・・・」

アイリスが甲冑を見て唸り始める

貴「紅蓮」

紅蓮[ああ この部屋に入った途端だ]

ポケモンの気配を感じ

紅蓮に確認を取ると

紅蓮もポケモンの気配を感じたようだ

サトシ「んあっ?なんだコレ?」

ある展示物の前で驚きの声を上げる

サトシの目の前には

前の世界でエジプトで使われていたと言われる

棺に似たようなものがあった

キダチ「遺跡から発掘されたものを
   展示しています

   そして こういった遺跡には
   デスカーンが現れると言われています」

サトシ「デスカーン・・・」

紅蓮[アオ なんだこれ!
   墓じゃねぇのかよ]

貴「これはレプリカだろうな
  ポケモンの気配がしないから」

紅蓮にだけ見聞き出来るように

図鑑を開く

《デスカーン
 かんおけポケモン
 でスマスの進化系
 近づいた人間を飲み込んでミイラに
 してしまという
 黄金を好んで食べる》


紅蓮[贅沢なポケモンだな]

貴「だな」

キダチさんは展示物を載せる台に上がると

デスカーンの棺桶を開けて見せてくれた

キダチ「アオ君の言う通りレプリカです」

デント「でもよくできていますね」

アイリス「ぁ…」

俺達が展示物を見ていると

アイリスが声を上げた

サトシ「どうしたんだ?」

アイリス「祟りの原因と関係があるのかもしれない」

サトシ「祟りと?」

まあ

祟りの原因と関係なくもないか

デント「その根拠は?」

アイリス「シックスセンス 第六感よ」

貴「アイリス “シックスセンス”なんて
  格好良く言っても
  結局は“勘”ってことだろ?」

デント「つまり 具体的な根拠は
   ないというわけだねぇ」

アイリス「ム」

アイリスはムっとした顔をした

アイリスがむくれてる間に

紅蓮が腕を引っ張って

ある場所に連れて行こうとしていた

着いた先にはお面の様な物

紅蓮[ポケモンの気配はここからするぞ]

まあ

そのお面はデスマスのマスクだから

ポケモンの気配はプンプンするんだよな

俺が紅蓮とデスマスのマスクを見ていると

サトシが気付いて近づいてきた

サトシ「キダチさん これは?」

キダチ「遺跡によく現れるポケモン
   デスマスの持ち物のマスクです」

デント「持ち物?」

下に貼ってあるポケモンの写真を見れば

飾ってあるマスクと同じものを持つ

ポケモンの姿が写っていた

サトシ「へぇー
  不思議なポケモンだなぁ」

キダチ「こちらもレプリカですけどね」

貴「ここの鍵の管理って?」

キダチ「え?僕がこのように持ち歩いてますが
   どうかしましたか?」

懐からカードキーを見せる様に

出してくれるキダチさんは

俺の事をすっごく変な目で見て来た

貴「いえ なんとなくです」

アイリス「何か感じる」

皆から不思議に見られてる中

アイリスが何かを感じ取ったようで

俺への視線がなくなった

サトシ「え?」

アイリス「何か・・・」

まあ

アイリスの読みは

あながち間違いじゃないんだけどな

それからキダチさんによる館内案内が再開し

またさらに奥に来た

キダチ「この書庫には
   展示物の関係資料が並んでいて
   入場した人には
   好きなだけ読んでいただけます」

そう言って案内されたのは

本がぎっしりと棚に収められている

書庫だった

いいな〜

そう思って近くにあった本棚に

近寄ろうとしたら

パーカーのフードを引っ張られた

紅蓮[本の虫め]

貴「な!? 本を読むことで知識を高めるんだぞ
  “無知は罪なり 知は空虚なり 
       英知持つもの英雄なり”
  って言うほどだからな」

デント「アオは本が好きなんだね」

実際は俺がこの世界(ポケモンの世界)に

来た意味を探す為でもあるんだけどな

この地方の伝説のポケモンに

会うしかないのかね?

デント「至れり尽くせりの博物館だ」

キダチ「これで館内の案内は終わりです
   どうです?
   何か分かりましたか?」

キダチさんの言葉に

アイリスとデントが悩む仕草をする

デント「う〜ん・・・
   特にこれといって変わった点は
   見つかりませんでした」

アイリス「あたしはなんか
   嫌なものを感じるんだけど
   その理由までは分からなかったわ」

サトシ「俺は取り敢えず・・・」

真剣な顔して何を言うのかと思えば

お腹を押さえて

腹が減ったと言うサトシ

それにアイリスが怒るも

俺が落ち着かせお昼を取ることになった







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