ナルニア国物語

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西暦2015年 日本


「目障りなの!どっか消えてちょうだい!!」


そうヒステリックに叫ぶのは、私を産んだことを日々後悔する女性。


“母”と世間一般では言う。


そして


仕事から帰ってすぐ私のもとに来ては、その日のストレスを殴る蹴るなどして発散をするのは、“父”と呼ばれる男。


それが私の家族というものだ。


日本に住む、純粋な日本人のはずの私は、


産まれながらにして


血のような真っ赤な髪と瞳を持っている。


今年から小学校に通い始めた私は、髪を黒く染め、黒のカラーコンタクトを付けている。


服は、父の暴力がバレないよう年中長袖だ。


そんな私の唯一の安らぎは、両親が寝静まった後に物置の様に狭い自分の部屋で読む小説。


自慢ではないが


私は、前世の記憶を持ったまま産まれてしまった


正真正銘の化け物なのだ。


だから、小学1年の私でも難しそうな小説を読むことが出来る訳だ。


実際、この赤髪赤目も嫌いではないし、


家族に押し付けられる家事も嫌々してるわけでもない。











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