青の祓魔師


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先「奥村くん 奥村くん」


燐「スキヤキ!?」


先「・・・・・・・・・起きなさい」


燐「・・・ス スンマセン」


クスクスッ


皆が笑う中俺だけは溜息が出る


メフィストにあんだけ啖呵切ったくせに・・・


勝「なんやアイツ・・・何しに来てん

  帰れや(いねや)!」


俺の隣でイラついてる勝呂くん


『ま まぁまぁ・・・;』


勝「白夜はイラつかんのか?」


『いや 余裕でイラつく』





ヤバッ;;


ノっちゃったし・・・


志摩と三輪に助けを求めようとしたけど


志摩くんの目が怖くて出来なかった


いやガチで怖いよ君


漫画で見るのと全然違うめっちゃ怖かった・・・


燐「フフフ・・・」


笑いながら再び寝始める燐


先「奥村くーん!しっかり!」


それにツッコむ足立先生


頭のてっぺんに生えてる1本の髪の毛が特徴的だ


そしてそれをただ見てるだけのしえみもなんだかすごい


勝「チッ」


隣から聞こえてくる舌打ち


はぁ;


これからが大変なんだよな


ー悪魔学ー

先「“腐の王”アスタロトの眷属で最下級の悪魔の名前は?

  奥村くん!」


魍魎(コールタール)


レベルは最下級


菌類に憑依する悪魔


近くにいた魍魎を指先に乗せる


まぁ子の子達は下級すぎて俺でも会話が出来ない


けどよく見るとなかなかに可愛いもんだぞ

燐「えっ あー・・・ えー・・・と

  見たことないもんでその」

先「魍魎だ!そこらに浮いてるだろ!

  白夜は魍魎で遊ばない!」


『はーい』


あーあ


怒られちゃった;


爪で弾くとフワフワとどっか行った


まったねー


ーグリモア学ー


グリモア学は先生が説明の為に話をするだけ


俺はネイガウス先生にみっちり教え込まれたから大丈夫だけど


燐はバカだって雪男に聞いてるけど・・・;


寝てて大丈夫なのか?


ー悪魔薬学ー


雪「それでは この間の小テストを返します

  志摩くん」


志「ほぉい」


雪「白夜さん」


『はぁい』


手渡されたテストの点数は満点


良かった


後ろではしえみが得意分野だから


と自信に溢れてた


神木さんが呼ばれて次にしえみが呼ばれた


雪「植物にオリジナルの名前をつけるのはいいですが

  テストでは正確な名前を覚えて書いて下さいね」


雪男にそう言われて凹んだしえみの答案用紙を覗いてみた


蘆薈(アロエ)と書かないといけないところには


“サンチョさん”


と書かれていたり


天狗垂(テングシデ)を“ウナウナくん”と書いたり


しえみ独特の呼び方は何度も聞いているから俺は覚えた





その呼び方と照らし合わせると全てあっていた


『俺が採点したら満点だなコレ』


雪「え?」


『まぁ ゆ・・・奥村先生の言う通り

 正確な名前じゃないから仕方ないか』


やっべ;


雪男って呼ぶところだった・・・;;


雪「あぁ
  そういう事ですか」


『しえみ これから名前覚えていこうな』


し「ありがとー蒼碧〜(泣)」


ショボーンと落ち込むしえみ


燐「ぶっはは!? 得意分野なのにな!」


笑い出す燐


自分の点数見てから言えっつーの


雪「奥村くん」


早速燐が呼ばれ答案用紙を取りに行く


雪「胃が痛いよ・・・・・・

  どうする気なのそれ・・・」


燐「・・・・・・スンマセン」


クククッw


いいなあの兄弟のやり取り


志「どうしたん?」


『いや

 り・・・奥村くんの点が悪すぎてな』


勝「何点なん?」


『2』


三「よぉ見えますねぇ」


『・・・まぁな』


眼鏡してるけど人間の視力よりかは遥かにいいからな俺の目は


雪「勝呂くん」


勝「はい!」


元気よく立った勝呂くん


勝「2点とか狙ってもようとれんわ

  女とチャラチャラしとるからやムナクソ悪い・・・!」


燐「は!?」


勝呂スッゲェ悪人面してる

雪「よくがんばりましたね 勝呂くん」





奥村先生!?


俺満点だったよな!?


なのになんも言われてないぞ!


なんか悔しいな・・・


席に戻って来る途中で燐に答案をドヤ顔で見せつける勝呂


点数は98点


惜しいな


そして


燐の2点を足したら100点になる


逆に凄いな

『二人とも、合体すればいいのに(ボソッ』


勝呂の点数を見た燐が慌て始めた


燐「ばばばかな

  お前みてーな見ための奴が98点とれるはずが・・・

  常識的に考えてありえねぇーよ」


勝「なんやと

  俺はな祓魔師の資格取る為に本気で塾に勉強しに来たんや!!

  塾におんのはみんな真面目に祓魔師目指してはる人だけや

  お前みたいに意識の低い奴目障りやから早よ出ていけ!!」


お〜


真面なこと言ってるなぁ


燐「な・・・何の権限でいってんだこのトサカ

  俺だってこれでも一応目指してんだよ!」


生きるためにはこの選択肢しかなかったもんな


じゃなければ今頃死んでるし


勝「お前が授業まともに受けるとこ見たことないし!

  いつも寝とるやんか!!」


志摩と三輪は勝呂の隣で落ち着かせようと頑張ってる


俺?


奥村先生の隣で傍観中


雪「白夜さん 勝呂くんの言ってる事って事実ですか?」


コクン


雪「はぁ〜;」


奥村先生が可哀想になってきた;


燐「お 俺は実力派なんだ!

  体動かさないで覚えんの苦手なんだよ!」

『バカほど吠えるってな』


燐「なっ!?」


雪「うんうん 正論だ

  ・・・・・・どんどん言ってやって下さいね」


なんて言いながら燐を後ろから羽交い絞めにする奥村先生

燐「だぁッー!

  お前はどっちの味方だ!!

  さわんなバカ!!」

雪「さて どっちでしょうか・・・

  強いて言うなら蒼碧の味方かな」


は?


どういう意味?


その時丁度チャイムが鳴った

雪「おっと 今日の授業はここまで」


次は体育・実技だったな







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