携帯獣 黒と白

□第六章
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サ「アイリスー デントー アオーまだぁ?
  俺お腹空いた〜」

お腹をすかし

食べ物を催促してくるのは

俺の旅の仲間のサトシ

貴「サトシ 今日の料理は俺じゃなくて
  デントが作るから 
  俺に催促してもなんも出てこないぞ」

この間俺とデントの二人で

料理を作っていたが

あんまりたくさん作りすぎてしまい

残ってしまったのだ

これでは食材がもったいない

という事で

料理を作るのは当番制になった

そして

今日はデントの番という事だ

ア「はい!!あたしの料理は完成!」

アイリスの料理が出来たようで

持って来たのを見てみると

木の実を串に刺しただけの

単純なもの

ア「今夜は満月だから
  木の実で作ったお月見団子ってわけ」

そう言うのは料理とは言わない

と思っていたら

デントも同じことを言っていた

料理をする者だから

同じことを思ったんだろうな

ア「ふーんだ おいしければいいの」

そう言いながら

自作のお月見団子を一口かじった

サ「あー 俺も食べるー!」

サトシが手を伸ばしたと同時に

俺はお月見団子を没収した

貴「待てよサトシ
  今 デントが作ってんだから」

デ「そうそう
  もうじき新鮮な野菜と
  オリーブオイルを使った
  ベジタブルパエリアが出来上がるから」

サ「おお うまそ〜!」

調理場のおいしそうな料理を見て

サトシはそんな声を上げた

ピカ[僕達の分もあるの?]

キバ[あるの?]

デ「もちろん
  ピカチュウ達のも準備してあるよ
  オレンの実の風味をいかした特製ポケモンフーズさ」

貴「それって紅蓮達の分もか?」

デ「うん もちろん!」

紅蓮[俺は アオが作った奴しか
   食べたくない]

作る者としては

嬉しい言葉だけど

今はこの環境に慣れて欲しい

紅蓮の隣に座るバロンも

その言葉を聞いて

苦笑いをしていた

貴「そんなこと言わずにさ
  デントの料理
  おいしいと思うぞ?」

そう言うと

渋々ながらも頷いてくれた

ホント紅蓮はいつまでたっても

可愛い奴だ

そう思って

地面に伏せていた紅蓮の頭を

撫で繰り回した

紅蓮は嫌そうに言ったけど

表情は嬉しそうだった

調理場に戻って

最後の仕上げをするデント

するとどこからかダルマッカが現れた

あー

これって俺達の料理

なくなるんだったよな

デ「うん パエリアが出来たみたいだ」

サ「早く食べようぜ!」

デントもダルマッカに気付くと

ダルマッカは

ダルマッカ[あ!どうもどうも]

と挨拶をしてきた

サ「お前は・・・」

そう言って図鑑を開いた

《ダルマッカ
 ダルマポケモン
 寝ているダルマッカは
 押しても引いても
 決して倒れない》

サ「ダルマッカって言うのか」

サトシ達がダルマッカに

気を取られてる間

俺は紅蓮と共に

既に食事を始めていた

ちゃんと

“先に食べるぞー”

って声を掛けてから

貴「流石デントの料理だおいしいな
  紅蓮はどうだ?」

紅蓮[まずくはないが
   俺はアオの作るポケモンフーズの方が
   ウマいと思う]

バロン[まぁ アオ様の料理は
   今まで食べてきた中で一番美味でしたからね]

まぁバロンは俺の料理目当て

みたいな感じで

俺に付いてきたから

なんだか自分の料理の腕に自信が持てた

その横では

ピカチュウのポケモンフーズが無くなった

と騒いでいた

ダルマッカに聞こうとするも

ダルマッカは寝ていた

デ「まろやかな風味に
  ちょっとした意外性もあって
  いい味わいのポケモンだ」

サ「この状態だと押しても引いても
  倒れないんだろ?」

ア「やってみよーっと!」

俺の所からは見えないけど

アイリスはダルマッカを

つついたりして遊んだんだろうな

とか思ったら

いつの間にか

紅蓮達のポケモンフーズも

なくなっていた

貴「紅蓮 バロン フーズは?」

紅蓮[あいつらが欲しそうだからやった]

そう答える紅蓮

バロンは食べ終わっていたようだ

もう

ほんと紅蓮はポケモンには

優しいんだから

そう思いながらも

俺は自分の分の

パエリアを食べ終わった







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