携帯獣 黒と白

□第九話
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イッシュリーグ出場を目指す

俺達は次のジムがある

シッポウシティに向け

旅を続けていた

お昼時になり

丁度いい岩場で

昼食を取ることになった

デントは調理道具を取り出し

料理をしていて

俺は皆より少し離れた所で

読書をしていた

デント「この柔らかく新鮮な
   ポテトサラダに
   大粒の胡椒を入れると・・・

   う〜ん 
   実にスパイシーなtaste

   そしてコレをパンに塗り
   その中に木の実の
   スライスを挟む

   ポテトサラダの刺激と
   木の実の甘さが混ざり合って
   まさに・・・」

アイリス「いっただっきま〜す!!」

デントのソムリエとしての言葉が

終わらぬうちにアイリスが

デントの作ったサンドイッチを

頬張ってしまった

貴「アイリス 最後まで
  言わせてあげなよ」

アイリス「ん〜 美味しい!!」

デント「切らなくてもいいの?」

デントもこういうのが

何度もありすぎて

もう慣れてきたのか

苦笑いをしていた

アイリス「これが一番!」

といって食パンの形のままの

サンドイッチを食べ続ける

貴「デント サトシが潰れてるぞ」

デント「え?」

俺がサトシを指差して

デントに知らせると

タイミング良くサトシの

お腹が大きな音を立てて鳴った

デント「はい お待たせ」

サトシ「おぉ サンキュー」

綺麗に並べられたサンドイッチを

サトシは気にせずがっついた

うん

この子達に食事のマナーを

とやかく言うのはやめておこう

きりが無さそうだから

サトシ「んまい!デントの作る
   サンドイッチも
   最高だな!」

デント「アオのには
   負けるけどね」

貴「何を謙遜してるんだか」

デント「ホントの事だよ」

サトシ「ピカチュウ
   デント特性ポケモンフーズは
   美味いか?」

ピカチュウ[美味しいよ!]

キバゴ[おいしーよ!]

狼牙[美味しいのね!]

アイリス「キバゴも喜んでる」

狼牙ももうみんなと仲良くなって

一緒にデントのポケモンフーズを

食べ始めていた

デント「アオも食べよ」

俺が座ってる岩場にデントが

二人分のサンドイッチを持って来た

貴「ここで食うのか?」

デント「じゃまかな?」

貴「いや 別に構わないけど」

俺にサンドイッチを手渡すと

俺の隣の岩に腰掛けて

食べ始めた

俺もそれに倣って

食べ始める

デント「アオは紅蓮を
   どうやってゲットしたの?」

貴「ゲットか・・・」

“ゲット”と言う言葉に

反応を示した紅蓮はあんまり

この言葉が好きじゃない

と言うより嫌いだ

貴「ゲットしてないよ」

デント「え?」

貴「あー 紛らわしい言い方したな

  俺達は一緒にいるのが
  当たり前で

  俺が旅に出るって言ったら
  紅蓮がダダこねたんだよ

  な?紅蓮」

紅蓮[恥ずかしい話をするな!
   それは俺の黒歴史だ!!]

貴「ま 俺はゲットじゃなくて
  仲間になる
  っていう選択肢をした」

デント「? アオ的には
   どんな違いがあるの?」

貴「俺にとってポケモンは
  仲間であり家族だ
  ゲットって言うと
  無理やり仲間に
  なった感じがして
  俺は嫌なんだ

  仲間になるって言うのは
  俺はボールを投げるっていう
  スタイルを取らず
  ポケモンが自ら望んで
  ボールに入っていくスタイルを
  言ってる

  もちろんそのポケモンが
  俺に付いて行きたい

  そういったら
  ボールを差し出す
  ぐらいはするよ」

あーあー

なんか喋りすぎたな

デント「じゃあ アオの仲間は
   アオに付いて行きたい
   って言って来たから
   仲間になってるんだね」

貴「まあな あ 狼牙は別な
  アイツは俺の元で生まれた
  だから
  俺は親として狼牙を育てる

  成長した時に狼牙が
  “外に行きたい”
    “自由になりたい”
  そう言ったとき
  俺は狼牙を自由にする

  それが俺の親としての役目」

デント「格好いいねアオは

   じゃあ僕らがポケモンを
   ゲットしたりすることは
   見てて嫌?」

貴「俺は自分の考えを
  押し付けるきはない
  それぞれ考えを持って
  生きてるからな

  何が正解で何が間違い

  そんなのは誰にも
  分からないからな」

なんか思い返してみると

なんか恥ずかしいこと言ってね?

そう思って項垂れていると

紅蓮が近寄ってきた

貴「なんだよ 笑うのかよ」

紅蓮[顔真っ赤にして
   何考えてんのか
   と思えば自分の言葉に
   恥じてたのか?」

嘘!?

顔真っ赤になってた?

そう思って頬に手を当てれば

熱かった

貴「悪いな こんな言葉しか
  出なくて」

居心地が悪くて

紅蓮から顔を背けた

紅蓮[いや 不器用な所が
   アオらしい ありがとう]

そう言ってほっぺにチュウしてきた

は?

え?

へ?

デント「アオ 大丈夫?」

デントが声を掛けてくるが

正直それどころじゃない

デント「紅蓮 アオどうかしたの?」

紅蓮に話しかけても

デントは言葉は分からないし

分かったとしても

不審がるのが落ちだろうな







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