その瞳の奥に

□07
1ページ/5ページ



「エイダ。なにか欲しいものはないか」

『どうしたの?マルフォイ』

「今日はホグズミードに行く日だろう。君は許可書がなくて行けないから、せめて何か買ってきてやる」

『ありがとう。そうね…ロンがハニーデュークスのお菓子が美味しいって言ってたから、なにか買ってきてほしいな』

「…あぁ、わかった」



ロンの名前が出たからか、少々嫌な顔をしたが返事をした。



『気をつけて』




みんながホグズミードにいってしばらく。

エイダは自室で本を読んでいると、ふくろう便が来た。



『?…誰からだろう』



"10分後に中庭に来て!   ハリー"



『ハリー?中庭に…』



メモの通り、中庭に行くと少し頬を赤くしたハリーがいた。



『ハリー』

「あ、待ってたよ」

『ごめんなさい。待たせちゃって、寒かったでしょ』



ハリーの頬に触れると冷たかったがハリーは「全然平気!」といつものように笑った。



『ところで、どうしたの?』

「ホグズミードに行こうと思って」

『どうやって?許可書がないのに』

「これだよ」

『なにそれ』

「透明マントさ。さぁ、早く入って」


ふたりでマントの中に入り、ホグズミードを目指す。



『本当に見つからない?』

「声を出さなきゃ大丈夫さ」

『…あ、フレッドとジョージよ』

「静かに」



双子の横を通り過ぎようとした時
両サイドを掴まれた。


「甘いな、ハリー。もうひとりはエイダか?」

「離してっ、ホグズミードに行きたいんだ」

「知ってるよ」

「さぁハリー、エイダ」

「「上級生の仲間入りだ!」」

「何する気!?」



透明マントを脱いだハリーとエイダに真っ白な羊皮紙を渡した。



「このボロくずは?」

「ははっ ボロくずだってさ」

「俺達の成功の秘訣だ。君たちにやるのは惜しいんだぜ」

「でも決心した。君たちにはこれが必要だ。ジョージ始めてくれ。」



フレッドに促されジョージが杖を取り出し紙に当てた。



「"我、よからぬことを企むものなり"」



トンと羊皮紙を叩くと文字が浮かんできた。



『ムーニー、ワームテール、パットフッド、ブロングズによる自信作

…忍びの地図?』

「随分、世話になった。」



忍びの地図を開くと足跡のマーク、その上に名前、部屋の区切りなどが書かれていた。



「これって、ホグワーツじゃないか!」

「校長は」

「書斎で」

「歩いてる」

「いっつもだ」

『これに載ってるのは?』

「みんなだ」

「みんな?」

「どこで」

「なにしてるか」

「ひと目で」

「わかる」

「すごいや!」

『これどうしたの?』

「1年の時、フィルチのとこから失敬した。」

「いいか、城からの秘密の抜け道は7つある。オススメは…」

「「これだ」」

「碧眼の魔女の道。ハニーデュークスの地下室に出る。」

「急げよ。フィルチがこっちに来る。」

「忘れるな、使い終わったら地図を叩いてこう言うんだ。」



再び杖をだし呪文を唱え羊皮紙を叩く。



「「"いたずら完了"。

でないと誰かに読まれちまう。」」



文字が消えて真っ白な羊皮紙に戻った。





.
次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ