その瞳の奥に

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『マルフォイ、どこ行くの?』

「あの怪物が今日処刑の日なんだ、だから見物にさ」

『怪物…?』

「あぁ、エイダに怪我させた怪物さ」

『…バックビークはいい子よ!あなたが侮辱したからでしょ』



エイダが反論すると、マルフォイはバツが悪そうに寮を出ていった。



『…』



エイダはソファーに座ったがバックビークのことが気になり
マルフォイの後を追うように寮を出た。











「あなたたち、なんて下劣なの!ゴキブリ以下よ!」



ハグリッドの小屋近くからハーマイオニーの声がした。
そっちに向かってみると、マルフォイたちが慌てて走り去っていった。

外に出ると、ハリーたち三人がいた。




「いい気味だわ」

「いいどころか、最高だよ!」

『ハーマイオニー』

「エイダ」

『どうしたの?マルフォイ、慌ててたみたいだけど』

「ちょっと懲らしめただけよ」

「エイダはどうしたの?」

『あ…マルフォイが、今日はバックビークの処刑だって言ってて心配で』



その後、ハグリッドの小屋に行った。



「見てみろ。バックビーク、嬉しそうだろ。風を感じてるんだ」

「逃がしてあげられないの?」

「無理だ。俺が逃がしたって分かれば、ダンブルドアに迷惑がかかる」

『でもバックビークは悪い子じゃないわ。今からでも助けられないの?』

「もう決まったことだからな。
 そうだ、ロン。お前さんにいい知らせがある。」



ハグリッドが机の箱からロンのネズミをとりだし渡した。



「スキャバーズ!生きてたのか」

「もう手放すんじゃねえぞ」

「ねえ。誰かに謝るべきじゃない?」

「そうだな。…今度クルックシャンクスにあったら謝っとくよ」

「私によ」

ガシャン


ロンとハーマイオニーが言い合いしていると突然、机にあった瓶が割れた。



「痛っ!」

『ハリー?どうしたの』

「いや、何かが飛んできて…
 ハグリッド。ファッジたちだ」


窓から外を見るとファッジとダンブルドア、処刑人が小屋に向かってきていた。



「さあ、もう出ろ。お前たちには見せたくねえ」



ハグリッドに言われ渋々外にでて巨大カボチャの影に隠れる。


パキッ
「!?」

『ハーマイオニー。どうしたの?』

「今そこに…なんでもないわ」

「行こう」


ダンブルドアたちが小屋に入ったのを見計らい岩陰に戻った。

しばらく小屋の方を見ていると処刑人が出てきて大きな斧のようなものを振りおろし、
その光景にエイダたちは立ち尽くしていた。





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