魔法の世界
□10年
1ページ/7ページ
※年齢操作あり
「んあっ……! リー、マス…っ」
「んっ……セシリアっ、愛してるよ」
セシリアと付き合って2年。
彼女は、僕より2つ上の先輩で今年7年生だ。同じグリフィンドール生で、僕が5年になった時に監督生になったのも、彼女が一役買っている。
そして、週に一度はこうして秘密の場所で夜を明かした。
◇
「ん……」
陽の光が窓から入って目が覚める。薄暗い不気味な叫びの屋敷にも、当然に日が当たる。
自分の腕の中で未だに夢を見ている様子のセシリア。頬をさすると、薄く目を開けた。
「ごめん、起こしたかな」
「んん……朝だね」
「そろそろホグワーツに戻らないと、朝食が無くなる」
「シリウスたちが取っててくれてるよ」
少しの間、くすぐったいような心地良い時間を過ごして、そろそろ戻ろうと身支度をした。
「身体は大丈夫かい? 昨日は少し無理をさせたかな」
「大丈夫よ。今日はお休みだし……それより大丈夫なの? O.W.L試験が近いんじゃない」
「僕は大丈夫。君のおかげでね」
「そうね、心配なのはあのふたりね」
セシリアが言う『あのふたり』はジェームズとシリウスのことだ。
「彼らもきっと大丈夫さ。僕が見てるから」
→