Ohno & Maruco
□Under trees of cherry blossom…
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「さくら、なんか食いたいのある?」
まる子は昼食を食べずに来てしまったので、ちょうどよかった。
「うん!ちょうどお腹空いてたんだ。今は焼きそばが食べたいな〜。」
「お前本当に焼きそば好きだな〜。」
「だって美味しいんだもん!」
ちょうど2人の目の前に焼きそば屋があったので、まる子は自分のお金でそれを買った。その隣で大野君は焼き鳥を買っていたんだ。なんか居酒屋にいるみたいだな。
桜の木の下、まる子は焼きそばを幸せそうに頬張る。
「お前豪快にいったなー。」
「だってこんなに近くにまる子の好きな焼きそばあるなんて、幸せだもん!」
自分より背がものすごく小さいまる子の笑顔を見ると、なんか微笑ましいなと大野は思った。
「そんなに美味しいのか?俺にもちょっと頂戴?」
「いいよ〜。大野君のそれもちょっともらっていい?」
まる子は焼きそばを3分の1にしたものを大野に渡し、大野も一本に刺さっている焼き鳥の少量をまる子にあげた。なんかお弁当のおかず交換をしているみたいだな。
ここで大野があるものに気づいた。
「さくら、あっちにアイス屋あるけど食べるか?」
「うん!」
ここの焼きそばが美味しかったので、他のものもついつい食べたくなってしまう。アイスもその1つだった。
大野はクリームソーダバー、まる子はチョコレートアイスを買った。
「やっぱりお店のアイスは違うね〜。ところで、あそこにいるのって小杉じゃない?」
チョコレートアイスを頬張っていると、太っている人物が目に入った。手にはフランクフルト3本と焼き飯2つ。こんなにガッツリ食べる人、まさに小杉そのものだった。
「あ、ほんとだ。あいつ、フランクフルト3本って……腹壊さないのか?」
「そういえば、去年の夏にあたしと大野君と杉山君と小杉で遊んだことあったでしょ?あの時の小杉、スイカまるごと1個とアイス2個とラムネ、おまけにこの公園の水いっぱい飲んだせいでお腹壊してたよね?」
「ああ。あいつ、もうあのこと忘れたのか?」
「だろうね……あんなに買ってるし…」
あれでよくお腹壊さないなとまる子たちは思う。周りの人たちも引いている。
2人は気付かれないよう急いでアイスを食べた。気付かれたら自分たちのせいで暴れる可能性があるから。