Ohno & Maruco
□My Only Hero
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「あんたは今日もかわいいね〜。」
ある日の休日。
今日もまる子は生き物係としてうさぎ小屋を掃除している。本当はたまちゃんと一緒に図書係をやりたかったんだけど、じゃんけんで負けちゃったから現在に至るんだ。
生き物係は休みの日も学校に来なければならないが、まる子には一つだけ掃除の後の楽しみがあった。
小屋にいるうさぎを触ることだ。
動物好きのまる子は掃除が終わると必ずうさぎを触っている。まさに至福のひとときだった。この後たまちゃんに声をかけられた。
「まるちゃ〜ん、今日もうさぎと楽しそうに遊んでるね!」
「うん!うさぎ好きなんだ〜。たまちゃんも触ってみる?」
そう言うと、まる子はたまちゃんに一匹のうさぎを渡す。すると、たまちゃんの顔がすぐに綻んだ。
「あはは、可愛い〜。」
「でっしょ〜?この顔がたまらないんだよね〜。」
「ところで、生き物係って大変なイメージあるけど…」
「意外とそうでもないよ?うさぎに触れるから。」
確かに生き物係は掃除もしなければならないので、かなり大変なイメージが多いが、動物好きには苦痛に感じられないだろう。
「まるちゃんって本当に動物好きだよね。前に子猫を拾ったときもそう言ってたし。」
「一匹くらいペット飼いたいな〜……でも絶対お世話継続できないし。」
2人が前を向いてみると、見覚えのある少年2人がサッカーをやっていた。
「大野君と杉山君だ!今日もサッカーやってる。」
「私だったら同じことやるとすぐ飽きちゃうな。ピアノもちょっと飽きたし。」
「でも上手いじゃん!あたしなんて特技一個もないんだよ〜?」
あたしも何か一個くらい特技が欲しいよと思いながら再び前を見てたら、大野と杉山はなぜかいなくなっていた。