第三章「三日目」
□第十二話【今日からお仕事です(社畜の目)】
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チュンチュンｯ
現在AM6:00
『............』
朝です。連休明けの朝がやってきました。
『つれーわー...』
吉良はそう、1人ポツリと呟く
そして首をゆっくりと捻り、隣で寝ている丁を見やる
「すー...すー...」
『............』
(...今日から頑張れそうだわ)
丁の寝顔を見て吉良はやる気を出すのであった―――――
そして、もはや夢のことなどとうに忘れていた。
吉良は布団から出ると直様、キッチンへ向かい、機械の説明を書いていく。
『(えーっと...これがこんな感じでレンジはこう書いとけばいいかなー？)』
テキパキと説明の紙を書いては貼っていく
『ふう...これでいいかな。お風呂とか洗濯はさすがにいいよね...夜帰ってきたらやればいい話だし、』
そう言って、昨日洗濯していた物を取り出し干していく。
『(いやーなんか、洗濯物多いと嬉しくなるのは何でかしらね。私ってMだったかな)』
なんて馬鹿なことをぼんやりと考えながら、パンパンと皺を伸ばしながら干す
すると――――
ガタガタっドン
何処からか物音がする
『？丁くん...？起きたのかな。』
洗濯物を干し終えると、音がした方へ向かう。
『丁くーん.....あっ』
丁がベッドから落ちたのか、首を抑えている
「....っ痛い」
『だ、大丈夫？(さっき見たときは寝相悪そうには見えなかったんだけどな...)』
「...大丈夫です」
しかし丁はまだ眠いのか、目を擦る
『まだ眠いの？寝ててもいいよー？』
「...いえ、吉良さんをお見送りしたいので...ダメでしょうか？」
丁は寝ぼけ眼で吉良を見上げる
ぽへーと物凄く無防備この上ない。
『(...かわいい、けど離れたくなくなるからやめてほしいです。はい)』
吉良はひそかに歯をぐっと噛み締め、耐えてみせる
『うん、ありがとうね丁くん。じゃぁ起きたことだしご飯食べよっか...の前に顔洗おっか？』
「...はい。」
吉良は丁の手を握り、二人で洗面所へ行く
―――パシャパシャッ
「....ふう、すっきりしました」
『そうね。ほんと爽快な顔してるもん丁くん』
そう言って吉良はあははと笑う。
すると丁は口をへの字にし、ムスっとする
「私は事実を述べたに過ぎません。笑われるようなことは一切言っていませんっ」
『ふふふそうね...っでも、さっきの寝ぼけた顔が本当にすっきりした顔になってるから可愛くて面白くて...』
「...むうっ」
丁はまだ怒ってるのか、吉良を置いてさっさと洗面所をでる
『あー待ってー!!ごめんってば!!笑ってほんとごめんー!!!』
その後を追いかける。―――――――
「.........」
『ねーまだ怒ってるのー？』
丁は現在テレビを見、吉良は朝食の支度をしていた。
『ねー聞いてるー？』
「.......」
丁は現在め○まし○レビを見ている
そこには爽やかな男性アナウンサーがニュースを伝えている
「........」
『ねぇ!!』
「....っ!!?」
丁がテレビに集中している時、いきなり吉良の顔がドアップに広がり丁は大きく肩を揺らす
『ご飯...ここのテーブルに持ってきたんですけど、聞いてます？』
「...聞いてますとも」
『ほんとかなぁ....じゃあ返事くらいはしなさい』
吉良は丁をじとーとした目で見る。
「...分かりました」
『うむ。分かればよろしい...っとほら。ご飯冷めるから早く食べよ？』
「はい。あっこれは消すべきですか？」
と丁はテレビを指差さす。
『ううん。そのままでいいよーちょうど天気予報見ておきたかったし』
丁が渡してきたリモコンを受け取り、収納ボックスに入れる
「...天気予報？天...空を予言か何かされるのですか？」
『予言じゃないかな...あくまで【予測】してくれるの。正直少ししか信用してないけどね』
吉良はそう言うと、あははとちょっと困った感じで言う
「何故予測して下さったのに、信じてあげないのですか？」
『んー...だいたい外れてるのが多いからかな』
「ふーん...」
丁は興味を失ったのか、適当な返事をする
『じゃあ、ご飯食べましょっか!!』
「はい!!」
丁は元気良く言い放つ
「『いただきます!!!』」
現在AM 6:47