夢小説
□久々知 おねしょ
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「顔赤いぞ?」
「え?」
「熱があるんじゃなか?」
「そうかな?」
勘右衛門の手が冷たく感じられる
「医務室行かないと」
「大丈夫だよ。しんどくないし」
「ダーメ!」
無理やり勘右衛門に連れられた医務室に向かった
「ホントだ。少し熱いな」
校医の新野先生は出張で6年は組
保健委員会委員長の善法寺伊作先輩がいてた
「後は僕が見とくから授業に戻りなよ」
「はい」
勘右衛門が戻ると医務室に善法寺先輩と二人きりになった
「気分はどう?」
「・・・悪いです」
いつの間にか眠ってしまっていた
「もうお昼頃だけど食べれそう?」
「どうにか」
「はい」
お粥と薬を渡された
「僕はこれから少し用事があって外すけど、放課後までには戻ってくるから。ちゃんと薬飲むんだよ」
「低学年じゃないんですから」
「そうだね」
いたずらっぽく笑った善法寺先輩を見送った後、お粥を食べた
その後ちゃんと薬を飲むと睡魔が襲ってきた
・
・
・
「ん・・・」
目を覚ますと違和感を感じた
ずっと感じていなかった違和感
恐る恐る敷布団を触ってみると濡れていた
「!!」
白い布地に広がる薄黄色い染み
何度経験しても慣れることはない
自室ならともかくここは医務室だ
いつ誰が来るか分からない
同級生や先輩に見られるなら言い訳して口止めできるが、下級生には出来ない
学園中にこの失態が伝わってしまう
「何からしたら・・・」
一体何からすべきか分からない
布団の処理か
着替えが先か
こうしていても時間がただ流れるばかり
「入るよ」
「!!」
伊作の声に思わず布団を頭まで被る
「寝てる?」
「・・・・・」
「たぬき寝入りするのはいいけど熱を測らないといけないから」
「起きます!起きてます!!」
伊作が掛け布団に手をかけるより早く兵助は飛び起きた
「なんだ。やっぱたぬき寝入りだったんだ」
「あ、あの・・・・/////」
「熱が上がったのかな?」
「ち、違います!!/////」
今にも泣き出しそうな兵助に伊作は不思議に思った
それでも、何かを必死に言おうとしている
「大丈夫。今ここには僕たちしかいないから」
「あ、あの・・・・・ごめんない!!/////」
顔を真っ赤に染め、泣きながら謝った
「何を謝ってるのか分からないけど、着替えよっか」
「え?////」
「いつまでもそのままで居てたら風邪が悪化するよ」
慣れた手付きで着替えを用意する
「一人で着替えれる?」
「・・・はい////」
「廊下にいてるから何かあったら言ってね」
伊作が出て行き、一息つくと着替えた
「着替えました」
「一人で着替えられたね」
エライエライと兵助の頭を撫でた
「どうして分かったんですか?」
「僕は6年間も保健委員をしているからね。何となく分かるよ」
「そうですか」
「布団はバレないようにしておくから安心して」
「すみません・・・」
「顔色はだいぶ良くなったけど、無理しないようにね」
「はい」