夢小説

□久々知 おねしょ
1ページ/1ページ

「顔赤いぞ?」


「え?」


「熱があるんじゃなか?」


「そうかな?」


勘右衛門の手が冷たく感じられる


「医務室行かないと」


「大丈夫だよ。しんどくないし」


「ダーメ!」


無理やり勘右衛門に連れられた医務室に向かった


「ホントだ。少し熱いな」


校医の新野先生は出張で6年は組


保健委員会委員長の善法寺伊作先輩がいてた


「後は僕が見とくから授業に戻りなよ」


「はい」


勘右衛門が戻ると医務室に善法寺先輩と二人きりになった


「気分はどう?」


「・・・悪いです」


いつの間にか眠ってしまっていた


「もうお昼頃だけど食べれそう?」


「どうにか」


「はい」


お粥と薬を渡された


「僕はこれから少し用事があって外すけど、放課後までには戻ってくるから。ちゃんと薬飲むんだよ」


「低学年じゃないんですから」


「そうだね」


いたずらっぽく笑った善法寺先輩を見送った後、お粥を食べた


その後ちゃんと薬を飲むと睡魔が襲ってきた

















































































「ん・・・」


目を覚ますと違和感を感じた


ずっと感じていなかった違和感


恐る恐る敷布団を触ってみると濡れていた


「!!」


白い布地に広がる薄黄色い染み


何度経験しても慣れることはない


自室ならともかくここは医務室だ


いつ誰が来るか分からない


同級生や先輩に見られるなら言い訳して口止めできるが、下級生には出来ない


学園中にこの失態が伝わってしまう


「何からしたら・・・」


一体何からすべきか分からない


布団の処理か


着替えが先か


こうしていても時間がただ流れるばかり


「入るよ」


「!!」


伊作の声に思わず布団を頭まで被る


「寝てる?」


「・・・・・」


「たぬき寝入りするのはいいけど熱を測らないといけないから」


「起きます!起きてます!!」


伊作が掛け布団に手をかけるより早く兵助は飛び起きた


「なんだ。やっぱたぬき寝入りだったんだ」


「あ、あの・・・・/////」


「熱が上がったのかな?」


「ち、違います!!/////」


今にも泣き出しそうな兵助に伊作は不思議に思った


それでも、何かを必死に言おうとしている


「大丈夫。今ここには僕たちしかいないから」


「あ、あの・・・・・ごめんない!!/////」


顔を真っ赤に染め、泣きながら謝った


「何を謝ってるのか分からないけど、着替えよっか」


「え?////」


「いつまでもそのままで居てたら風邪が悪化するよ」


慣れた手付きで着替えを用意する


「一人で着替えれる?」


「・・・はい////」


「廊下にいてるから何かあったら言ってね」


伊作が出て行き、一息つくと着替えた


「着替えました」


「一人で着替えられたね」


エライエライと兵助の頭を撫でた


「どうして分かったんですか?」


「僕は6年間も保健委員をしているからね。何となく分かるよ」


「そうですか」


「布団はバレないようにしておくから安心して」


「すみません・・・」


「顔色はだいぶ良くなったけど、無理しないようにね」



「はい」

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ