文豪の涙(BLD)

□腹ぺこ少年
1ページ/3ページ




午前中だけのバイトも何も問題なく終え、
まかないの昼飯をもらった俺は川原沿いを
のんびりと歩いていた。



『いやぁー、今日も働いた。昼飯どこで
食おうかな〜……って、あれなんだ。』




目の先にはボロボロの服を着た少年が
行き倒れのように倒れていた。



……生きてるのか?
いやまず、あれ何があったんだ!?




とりあえず近づいてみる。







『おーい、少年〜……?生きてるかーい?』



そろそろと近づきながら声をかける。



だが、返事がない。


………マジで生きてる?




そーっと少年を揺すろうと手を伸ばす。



すると突然反応がなかった少年が俺のてを
ガシィッと掴んだ。



『うわっ!?』




生きてたのか良かったー、と思いつつ突然の
行動に心臓がはち切れんばかりに脈打つ。

ヤバイ俺なんかしたかな?






「お……」



『お?』



「お腹すきました………」









………え、腹減って倒れてたの?






『……まかないでよければ、俺の昼飯食う?』



「いいんですか!?」



『お、おう……』





少年に弁当を差し出すと、ガツガツと頬張る。







……あ、俺昼飯どうしよう。














次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ