文豪の涙(BLD)

□探偵事務所入社試験
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どうもこんにちは、無理矢理探偵事務所に
入社させられた綴葉蓮です。




あの後、倉庫にいた全員から勧誘を受け、
最終的には治さんにじゃあバイト先に連絡
入れておくからとか言われた。



冗談だろうと思い、今朝今日のシフト確認
するのに店長に電話したら




「あれ、蓮君辞めたんだよね?昨日親戚の
お兄さんから電話かかってきたけど。」




とか言われた。




その後、辞めないということを必死に伝えたが
残念ながら、取り消されなかった。




ムカついて不貞寝しようと布団に潜り込んだら
国木田さんが迎に来た。




これが治さんだったなら、俺はきっと
家から出なかっただろう。





でもさ、国木田さん何も悪くないじゃん?
追い払うとか居留守とか失礼だろ?



結局、そんなこともあり俺は今探偵事務所に
来ています。




『国木田さん……俺生きていけない。』



だって荒事だよ!?暴力だよ!?
無理無理、俺人殴っても相手にダメージ
ないもん。



「お前にはそこまで危ない仕事は行かせん。
未成年だしな、谷崎と同じような仕事を
してもらう。」




『お、やった潤とだ!』




潤こと、谷崎潤一郎は俺と同い年で探偵事務所社員だ。




少し前、たまたま俺が買い物してたとき
ちょっと問題が起きて一緒に解決した。


そこから仲良くなり、たまに遊びに来るように
なった。




可愛い妹さんがいるんだぞ、ナオミって名前の。



まぁ、あんまり2人は似てないんだけどな。




『ところで、国木田さん?俺は入社試験
受けるんだよね?筆記とか俺できないよ。』



俺一般教養しかないよ。それに頭だって
良くないし。




「お前は受けなくていい。社長もお前の
実力は知ってるし、知っている社員もいるからな。」



あ、そうですか。




「今から昨日の小僧の入社試験を考える。
お前も今日から正式な社員だから参加を
してもらわないとな。」




『が、頑張ります。今日からよろしくお願いしますね、国木田さん。』




立ち止まってぺこっと頭を下げると
ぽんぽんと頭を撫でられ、「ああ、宜しく頼む。」
と言われた。






さっきまですごく嫌だったけどこれだけで
まぁ入ってもいいかと思う俺はとても単純な
人間だと思う。










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