喰種の涙

□バイトが増えてる‥‥
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〔カネキside〕



リゼさんの臓器をもらい、半喰種になった僕は
あんていくでバイトを始めた。



まぁ、失敗ばかりだから怒られまくっているんだけど。
(主にトーカちゃんに。)





客足が少なくなってきてようやく一息つけるかなと思っていたら、お客さんが来た。






『こんにちは〜。』



入ってきたのは見覚えのある長い金髪の
人。


たしか、リゼさんと一緒にいた人だ。




「お、凜音!二週間も顔見せずに何して
たんだよ!」



『おー、久し振りの古間さん!いやぁ、
検査受けたあとぶっ倒れちゃってさ〜、
今日ようやく復活した。』



「またあんた倒れたの?学習能力ないね。」



『入見さん、一言キツいねー‥‥死んでないから
大丈夫だよ。』




どうやら入見さんや古間さんとも仲がいいらしい。





フードの奥から見える水色の目が二人から
僕へと映されると、その人は目を見開いた、ような気がした。






と、突然カウンターにいた僕に近づいてきた。





「!?」




僕、なにかしたのかな!?
あ、もしかして見てたのが気に入らなかったのかな、、、




『お前、リゼのターゲットだった黒髪か?』




「え、ターゲット?」



『リゼの食料?』



ああ、そう言う事か。






僕がリゼさんとの事故のことを話すと
彼は『あらー、不運だったね。』と返された。



『ま、リゼならそんな簡単に死なないだろ!』



どうせひょっこり出てくるさ、と笑う。




『あ、そうだ。自己紹介がまだだったな。
俺は神鳴凜音、よろしく。』




すっと差し出された手を恐る恐る握って
僕も名乗る。




「か、金木研です。」




不思議と凜音君は初対面なのになんだか
安心出来るような何かがあった。

















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