死神の涙

□月が嗤う夜に
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僕とグロウは二人を家に連れて帰り、
ただいま姿見の鏡の前に立ってます。



先程のお嬢さん、マカ・アルバーンちゃんは
鏡の前でデスさんに連絡するのにコンタクトを
とっている。


その隣には、白髪の少年のソウル・イーター
君。




『デスさんか......最後に会ったのは確か
阿修羅を封印した時だったかな。』


マカちゃんとソウル君に聞こえない様に
ぼそりと呟く。



「いや、その何年か後に会ったぞ。そこからは
たまーに職人にたまたま出会したくらい。」



あー、そうだったっけ。
よく覚えてるなぁグロウ。



(阿修羅、かぁ......)




良い思い出はあると言えばあるけど、まぁ
そこまであるわけじゃないな。




「大丈夫か?」


『ん?何がだ?』


「いや、阿修羅って言ったらお前が一番の
被害者だったろ。だから、思い出してんのかなって。」



一番の被害者ね。



『んー、まぁ、ね。でも、今ここにアイツが
居る訳じゃないし大丈夫。』




グロウに笑いかけて鏡に目をやるとそこには
昔より可愛い骸骨の仮面をしたデスさんが。



「うっすちゃっすうぃーす♪久しぶりだねぇ
結ちゃん。」



『久しぶり、デスさん。仮面が可愛くなったね。』




「俺もいるんだけどな死神。」




「グロウ君もお久しぶり〜。結ちゃん、
髪切っちゃったんだね〜。」



『はは、まぁね。僕も長い方が良かったんだけど。』


切っちゃったよ、と苦笑する。




『デスさん、今日はこの子達はうちで預かるよ。
ここから家に返したら明日になるだろうし。』



「うーん、私もそうして欲しいな〜。
っつーことで、マカちゃんソウル君、
結ちゃんとグロウ君のお世話になってね。
明日二人に送ってもらいなよーん。」




「でも、悪いd『子供がそんなこと気にしなくていいんだよ。』」



マカちゃんの頭をよしよしと撫でてそう
言う。




『じゃあ預からせてもらうよ。デスさん
おやすみ。』


「おやすみ〜ん。良い夢を見てね〜。」




ふっと鏡からデスさんの姿が消え、部屋には
静寂が訪れた。




『さてさて、時間も時間だ。まずは君らは
体を洗いなさい。服は......グロウ、ソウル君の面倒見てやって。マカちゃんは僕ね。』



「じゃあ俺バスタオル取ってくるわ。おら
行くぞー。」



「んなっ、おい引っ張んなよ!」




グロウソウル君の扱い雑だな......
もう少し優しく扱ってやれって......



『マカちゃん、君も行っておいで。
家はシャワールーム二つあるからさ。』



「あ、はい。あの、ありがとうございます。」


『いやいや、対したことはないよ。
それと、敬語はやめてくれる?』




敬語、好きじゃないんだよね僕。




「結さ『結でいい。』結、ありがとう!」



ニコッと可愛らしい笑みを浮かべたマカちゃんが
グロウ達を追いかけて行った。




『よし、僕は服を持ってこないとね。』




Tシャツとスウェットを用意してから
今日僕のベッドになるリビングソファにかけるものをポイッと投げる。













服を持って行った僕の性別にマカちゃんが
驚いてパニックになったのは言うまでもない。











(ねぇソウル!結女の子だった!すごい
話が合う人で今度本貸してもらえることになったよ!)
(良かったな。オレもグロウと気が合う
友達になれたぜ!)
((でも、あの二人何者だろう))



(グロウ、明日僕ら死武専に行くんだよね。)
(だな。つーか聞いてくれよ!ソウルがな〜......。)
(ふふ、なんだか楽しそうだねグロウ。)
((お互い、あの子達と仲良くなれました))











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