死神の涙

□偽り、辞めます
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『はぁ、この階段長いんだよなぁ......』



死武専へと続くとてつもなく長い階段を
うんざりと見上げてコートのポケットに手を
突っ込む。




「しょーがねぇだろ。おら、結行くぞ。」


『はぁ.....面倒くさいなぁ。マカちゃん、
ソウル君は大丈夫?』



「あ、大丈夫!」



マカちゃんは武器化したソウル君を持って
軽やかに階段をかけ登っていった。




......若いね!




『僕らも行きましょうかね。』


「俺武器化するから運んでくれよ。」


『え、仕方ないなぁ。じゃあ双剣で。』




グロウは一瞬で双剣へ変化し、僕の両手に収まった。




よし、行くかね。







一呼吸して地面を蹴り、階段を何十段か
抜かしながら行く。




「え、結速いッ!」




『あはは、そんなこと無いよ〜。』





途中でマカちゃんを抜いて先に到着。





グロウも元の姿に戻り、二人で景色を眺める。



『うーん、ここってこんなに平和なんだね。』




「まぁ、あの頃とは違うからな。」



目を細めて景色を眺めていたらマカちゃんらが
来た。




『お疲れ様。よし、じゃあデスさんとこに
案内してくれる?』



「う、うん。(結の身のこなし......とても
一般人には見えなかったなぁ。)」



『?』



「なんでもないよ!行こ!」




ソウル君を離して、僕の手を握って歩く
マカちゃん。





『うわぁ、広いね。』



さすが学校、さすがデスさん。






キョロキョロと見回していたら、突然凄い
地響きのような音がしてきた。




「マァァァァァァガァァァァァァ〜!」



地響きの正体は、赤髪の男性がこちらへ
凄い勢いで走ってきてる音だった。




「お、お父さん......」


こちらへ走ってきた男性はマカちゃんの
お父さんらしい。



「心配したぞマカ!!何もないか!?
泊めてもらった人に何もされてないか!?」




「お前よっぽど殺されたいみたいだな。
俺らがそんなことするはずが無いだろお前じゃ
あるまいし。」





グロウが男性を睨みつけてそう言った。





あぁ、やっぱりこの赤髪知ってるやつだ。




『スピリットじゃないか。久しいね。』



名を呼べば僕の方を見て、突然抱き着こうと
してきた。




それをよけて、みぞおちに蹴りを一発。




『......僕が女性相手にどうこうするわけない
だろ。お前いっぺんマジ死んでこい。』


「結ちゃぁーん!会いたk『行こうかマカちゃん。
こいつ相手にすると疲れる。』酷っ!?」








スピリット、もといデスさんの武器をシカトし
デスさんの元へ向かった。













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