私、演劇部で『四乃森 蒼紫』やってます。

□第三話
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「よっと・・・」


「大丈夫でござるか?」


「月乃は優しいねー。」


第三話『ポロリってあるんですね』



月乃サイド

「いやでもなんか、コイツ・・・私兵団とは別の・・・感じ・・・雰囲気がする・・・」


『螺旋錨』とやらを飛ばした男は今、私の背中にいる。


あ、勿論、伸びてる。



「場所は分かんのかよ。」


「おぉ、左之助が教えてくれたんだから、大丈夫だ。」


「そうか・・・」


「じゃ、行ってくる。こっからじゃ近いみたいだし。裏道とか教えて貰ったし。」


「行ってらっしゃーい!」


剣心と左之助は心配してくれて、私は心底『暖かい奴等だ』と思った。


部長に対しては、褒められたから嬉しい。


集英屋と言う賭場を出て、


曲がって人気のない裏道の足を運ぶ。






に、しても背は小さいし、体は軽いし・・・アイツとは大違いだな。


・・・・・・・四乃森・・・・蒼紫か・・・・


「・・・・カッコ悪くはなかったけど・・・・」


ポツリ、そんな言葉が私の口から零れた。




「ぅぐ・・・・」


「!」


起きたのか?


「・・・・・起きたか?えっと・・・・」



「何だ・・・テメェ・・・」


「私?私は月乃。冷城 月乃。」


「・・・・癋見・・・・・」


「癋見・・・ね・・・宜しく。」


「お前・・・なんでこんな事すんだ・・・?
 あの高荷 恵が駆け込んだところにいた女だろ。」


「女じゃなくて、月乃な。
 お前、剣心達に鼻潰されたんだぞ?
 伸びきってたから、送ってやろうと思って。」


「・・・・俺を背後に回していいのか・・・」


「背後に回ってどうすんだよ?私を殺すか?」


「・・・分かってんじゃねェか。」


「殺すなら、さっさと殺ればいいだろ。」


「・・・・・・。」



癋見は黙りこんだ。


「なぁ、一つ聞くけど・・・いいか?」


「あ、あぁ・・・」


「お前が言ってた、゙御頭゙って・・・」


ふと、疑問に思った事を言った。







            蒼紫様だ―――――。」





「蒼紫いいぃぃぃぃぃぃいいいいいっっ?!」



「うおっ?!」



あり得ねぇあり得ねぇあり得ねぇ!!!!!


「み、名字は・・・・・・?」



「四乃森に決まってるだろ。四乃森 蒼紫様。」



そこは決まってるなよっ!!!!!!!!!



あ、もしかしたら同姓同名かもしれねぇ!


「その『蒼紫様』ってのは、背、高いか?」


「高いな、羨ましい程。」


「前髪長いか?」


「長いんじゃねェか?」


「こ、コートは?」


「着てるぞ。襟が目立つヤツ。」


「一人称は?」


「俺・・・だったかな。」


「・・・・・・・小太刀h「使ってる。」


 マジか・・・・・・・・。


ほぼ一致ジャン!!


癋見が哀れに思えてきた・・・。
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