ONE PIECE

□媚薬 R18
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「俺、マルコが好きだ」



俺の部屋に突然転がり込んできたエースが放った第一声がソレだった。
















媚薬












「………あ?」

何の前触れもなく告げられた他人に対しての愛の告白に、書類整理をしていた俺は動かしていたペンを止めてエースの方に振り返った。


「いや、だから、マルコが好きなんだって」


…マルコってあのマルコか?
よりにもよって何でマルコ?

いい男なら他にもいっぱいいんだろ…。


エースの言う好きは、きっと家族や親友なんかに言う好きではないとは思うが、面倒な事に巻き込まれたくない俺は恋愛感情じゃない方の好きだと勝手に解釈する。


「…そりゃあマルコも喜ぶぜ。可愛い末っ子になつかれるなんてよ」

「サッチ!そういう好きじゃねぇよ」


ふてくされるエースに、やっぱりな、と思う。


「エース。お前がマルコの事が大好きなのは分かった。でも何で俺に言うんだ?直接マルコ本人に言えばいいじゃねぇか」

「…だってよぉ、男なんか好きになったの初めてだから、どうしていいのか分かんなくてさ…」


少し顔を赤く染めて恥ずかしそうに俯くその様は、きっと見る奴が見たら堪らない仕草なんだろう。

まぁ俺はノーマルだから問題ないが……。
うん。問題ない。
問題ないけど珍しく気落ちしてる末弟を何だか放って置けなくなっちまった。


「仕方ねぇなぁ…。サッチ兄さんが協力してやるよ」

「本当か!?」


俯き加減だったその顔を上げ、今の一言でパァッ、と明るくなった表情に思わず苦笑いしてしまう。

「まずは今より仲良くなんねぇとな!後でコーヒー入れてやるから、それ持ってマルコのとこ行ってきな」

「うん!ありがとうサッチ!」

満面の笑みで礼を述べて部屋から出ていくエースの後ろ姿を見ながら、
さて、どうしたものか。
と首を捻る。

そして俺は何とも面白い悪戯を考え付いたのだった。











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