ONE PIECE

□かずを様リクエスト
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「ナースが孕んだだぁ?」



俺の間の抜けた声がオヤジの部屋に木霊した。




「グララララ、新しい家族が増えていい事じゃねえか」


豪快に笑うオヤジの横に立っている一人のナースと、一番隊の隊員。

この船に乗る数少ないナースに手を出す事は禁止されている。
頬を赤く染めて困ったように笑ってるナースを見た限りでは先に惚れたのはナースの方なのかもしれないが。


「……おい」

「は、はいっ!!」


自分の隊の一人である隊員に声を掛けると、背筋を伸ばして緊張した面持ちで返事をした。
俺は右手の拳をギュッと握りしめた。


「歯ァ食いしばれ」

「――っ、はい!!」


威勢のいい返事と共に歯を食いしばった事を確認すると、俺は隊員の頬を力いっぱい殴りつけた。

きゃあ!というナースの悲鳴と同時に隊員が吹っ飛んでいく。
それを見ていたオヤジがまた豪快に笑った。


「グララララ!それくらいで勘弁してやれ。それよりマルコ」

「なんだいオヤジ?」

「お前、次の上陸までナースの面倒見てやってくんねぇか?」

「……俺がか?」


オヤジの言葉に露骨に顔をしかめる。なんで俺が、という言葉は口にしなくてもオヤジに伝わったようで嫌か?と訪ねてくる。


「嫌じゃねえが、同じ女のナースが見た方がいいんじゃないかい?」

「――マルコ隊長。女の子は嫉妬の塊なんですよ」

「嫉妬?」


口を挟んできたナースを不思議そうに見れば、ナースは嫉妬です、と繰り返した。


「ナースの中には隊長や隊員の人に想いを寄せて我慢してる人が結構いるんです。私が妊娠したから相手と船を降りて一緒になると知ったら羨む子が出てくると思うんです」


なるほど、と思う。
確かにその通りかもしれない。


「まあそおいう事だ。上陸まで頼んだぞマルコ」


宜しくお願いします
と同時に頭を下げるナースと隊員に、俺は深い溜め息を吐き出した。




















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